暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1783話
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ンポイントで俺達にとって……いや、ゆかりにとって楽に倒せるだろう相手を用意するとは思えない。
 他に考えられるとすれば、実はこの塔のラスボスはゆかりに好意を持っているとか?
 ……何だか普通にありそうな気がしないでもないが、どうなんだろうな。
 だとすれば、実はゆかりは原作では主人公と敵対する人物として出てくるという可能性は十分にある。
 まぁ、別に俺が遭遇する相手全員が全員主人公側の人物であるとは限らないしな。
 ともあれ、次々に矢を射られた鳥は、最終的には他の影と同様に消えていく。

「何しに出てきたんだろうな」
「……そうね」

 俺の言葉に、ゆかりも同意して頷く。
 自分で倒しはしたものの、まさかこうも容易に倒せるとは思わなかったのだろう。
 ゆかりはどこか現実感のないような視線を、先程まで鳥がいた場所に向けていた。

「とにかく、小ボスと思われる敵は倒したんだ。なら、先に進むとするか。こうして小ボスが出てきた以上、この階層は恐らく……」

 そこで一旦言葉を切ったのだが、それでもゆかりは俺の言いたい事を理解したのだろう。
 二人で……炎獣も入れると二人と一匹で、そのまま通路を歩いていく。
 そうして先に進むと、そこはY字路になっていた。
 適当に右を選んで進むと、そこには宝箱が1つ。
 その宝箱を開けると……

「なぁ、何だと思う? これ」
「そう言われても……ハンドル? いえ、違うわね。金属だし。武器……にしては、鈍器くらいにしか使えないでしょうし」
「……ただ、何らかの魔法が込められているは間違いないと思う」
「あの宝石のように?」
「ああ。……もっとも、攻撃魔法か、補助魔法か……それとも回復魔法かは分からないけどな」

 その言葉にゆかりも困ったような表情を浮かべ……そこにある宝石? それとも石? ともあれ、丸くて中央に綺麗な穴が空いている不思議な物体を見つめるのだった。
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