ペルソナ3
1783話
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ゆかりも十分に気をつけろよ」
「分かった」
真剣な表情で頷くゆかりを見ながら、その足下にいる炎獣に視線を向ける。
まぁ、この炎獣がいるのを考えれば、多分そこまでゆかりの安全を気にする必要はないと思うんだけどな。
それでも、念には念を入れるに越した事はない。
気合いを入れ直したゆかりと共に、俺は5階を進んでいく。
そして……
「ああ、やっぱりな」
やがて視線の先に現れた存在を見て、呟く。
通路を塞ぐようにして、一匹の影がその場に陣取っている。
しかも現れたのは、今まで戦った事がない、初めて見る影だ。
その影は、一言で言えば服を着た鳥。
しかもその服も、何故か貴族っぽい感じの服だ。
また、こちらは今まで戦ってきた影と同じだが、この鳥もマスクを被っている。
顔の上半分全てを覆い隠すかのような、そんな黄金のマスク。
……まぁ、本当に黄金なのかどうかは分からないが。
ともあれ、そんな影の鳥は、こちらを見ると即座に行動に出る。
「ガル」
その言葉と共に、風の刃が生み出され、空気を切り裂くようにしてこっちにやってくる。
「ガル、か」
風の刃をゲイ・ボルグで消滅させながら呟く。
アギが火、ブフが氷……で、ガルが風か。だとすれば土系統の魔法があってもおかしくはないな。
ともあれ、風の刃は当然ながらゲイ・ボルグに触れるとその場で消滅する。
これは……ゲイ・ボルグが強すぎるのか、それとも鳥の攻撃が弱すぎるのか。
まぁ、武器が武器だ。
それこそ、魔王を倒しに城から旅立った勇者が、最初から王家の秘宝の伝説の武器を持っている……とか、そんな感じなんだろう。
実際、ゆかりは弓道部で使っている弓や、宝箱から入手したショートボウといった武器を使っているのだから。
だが……だとすれば、この敵の相手はこっちにとっても丁度いい。
恐らく小ボスか何かと思われるこの鳥は、ゆかりに戦闘経験を積ませるのにはちょうどいい。
今までの影もそうだったが、この鳥は今まで戦ってきた影よりも一回り強い敵なのは間違いないのだから。
「ゆかり、こいつの相手をしてみるか?」
次々に飛んで来る風の刃をゲイ・ボルグで消滅させながら、背後で呆然としているゆかりに声を掛ける。
……呆然としているのは、仕方がないか。
今まで出てきた影に比べると、ちょっと比べものにならないくらいの大きさだし。
小ボスだからなのか、実際に今まで戦ってきたスライムもどきを始めとした影に比べると、かなり大きい。
けど、こういう小ボス……はたまた中ボスって、ゲームとかだと後で普通に雑魚敵として出てきたりするんだよな。
ともあれ、いきなり出てきた小ボスに驚き、動きを止めていたゆかりは、俺の言葉
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