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レーヴァティン
第十五話 沼の屍竜その九

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 久志はドラゴンゾンビを倒した後空中でその残骸である只一つ光に包まれながも残った頭蓋骨を見てだ、それを手に取り。
 そこから沼地に落ちたがその水面に足を着いた瞬間に落下の衝撃でコンクリートの様に硬くなっているそれを蹴ってだった。
 後ろにもう一度跳び空中で後方一回転をしてから沼のほとりに着地してそうして二人のところに来て言った。
「やったな」
「ああ、しかしな」
「しかし。何だ?」
「凄い身のこなしだったな」
 久志の今のそれはとだ、智は言うのだった。
「凄かったな」
「今のか」
「何時の間にそんなの身に着けたんだ」
「ああ、これな。レーヴァティンの力でな」
「身体能力を引き出してくれるんだな」
「そうみたいだな」
 使ってみての言葉だ。
「どうやらな」
「そうか」
「だから今みたいに出来たんだよ」
「持ち主の力も引き出すんだな」
「そうだとしたら凄い剣だな」
「流石は世界を救う剣ってことか」
 智は唸る様にして言った。
「そうなるか」
「そうだろうな、まあそれでな」
「その頭蓋骨だな」
「これだよ」
 大きなドラゴンのそれを智に見せての言葉だ。
「これが証拠になるな」
「ドラゴンを倒したな」
「なかったら困ってたよな」
「若し全部消えてるか沼地に落ちてたらな」
 それこそとだ、智も話した。
「厄介なことになっていたぜ」
「証拠がなくてな」
「倒したって言ってもな」 
 例えそれが真実だとしてもだ。
「証拠がないとな」
「それで?だからな」
「だからか」
「持って来たんだよ」
 その骨をというのだ。
「じゃあな」
「ああ、その頭蓋骨持ってな」
「それでだな」
「行こうな」
 領主のところまでというのだ。
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