ペルソナ3
1782話
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宝箱に下駄を入れたのか。
そして何より、この宝箱に下駄を入れた存在は、どうやってこの新品の下駄を入手したのか。
……ふと、影が街中で金を払って下駄を買っている光景が思い浮かぶが、すぐにそれを否定する。
それは、とてもではないが真面目に検討する必要がない想像だったからだ。
そもそもの話、影が存在しているのはあくまでもこの現象の中でだけだ。
……だとすれば、実はこの現象の中でどこぞの靴屋とかに行って、下駄を盗んできていたりするのか?
まぁ、その辺りを考え始めれば、先程入手した傷薬や現金、魔法が封じられている宝石とかもどうしたって話になるしな。
だとすれば、その辺を気にしてもしょうがないか。
「この下駄……どうするの?」
使う? とそう尋ねてくるゆかりに、首を横に振る。
俺が履いている靴は、何気にシャドウミラーの技術班が作ったかなり高性能な代物だ。
それこそ、転移した世界によっては十分にオーパーツと呼んでもおかしくはないだろう代物。
そんな高性能な靴を履いているのに、何故わざわざ下駄なんて動きにくい代物を使わなきゃいけないのか。
俺にとっては、下駄を履くような気にはならなかった。
それでも、一応何かの役に立つかもしれないので、一応空間倉庫に収納しておくが。
「ああ、一応持ってはいくんだ」
「この先、何があるか分からないしな。……一応聞くけど、ゆかりが履くか」
「履く筈がないでしょ。馬鹿」
一応、といった感じで尋ねたのだが、それに返ってきたのは呆れの入り交じった表情と言葉だった。
まぁ、普通に考えればそうだろうな。
「なら、先に進むか」
「そうね」
短く会話を終えると、俺とゆかりは再び3階の探索を始め、そのまま4階の階段を見つけ、そのまま4階に向かう。
4階もそのまま普通に調べて行き……
「わぁ……」
4階の宝箱から出てきた弓を見て、ゆかりが驚きの声を上げる。
出てきたのは弓だったが、その弓は今ゆかりが使っている弓に比べるとかなり小型だ。
弓道部で使われている弓が大弓だとすれば、小弓……ショートボウとか言われる奴、か?
「使えそうか?」
「そう、ね。ちょと試してみないと分からないけど……持ち運びとかはこっちの方が小さい分便利なのは間違いないわ」
弓道部で使っている弓の大きさを考えれば、その言葉にも納得は出来る。
ただ、俺は弓には詳しくないが、ショートボウより今までゆかりが使っていた弓の方が攻撃力は高いと思うんだが……その辺、どうなんだろうな。
結局その辺も実際に試してみるしかないか。
そんな風に考えていると、まるでタイミングを計ったかのように影が姿を現す。
出てきたのは、毎度おなじみのスライムもどきの影
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