ペルソナ3
1782話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ないよ。それより、そっちはどうだった? まさか広範囲に魔法攻撃をしてくるとは思わなかったけど」
正確には、影が魔法攻撃をしてくる以上、いずれ広範囲攻撃をしてくる奴がいるというのは予想出来ていたが、こんなに早く出てくるとは思わなかったというのが正しい。
もしかして、この世界の魔法では広範囲攻撃魔法は結構多いのか?
その辺り、注意が必要だな。
「最初は少し驚いたけど、この子が守ってくれたから特に怪我はないわ」
そう告げ、ゆかりは炎獣に視線を向ける。
「外見は子猫なのに、しっかりと私を守ってくれたんだから……凄いわね」
「俺が生み出した炎獣だしな。そのくらいは当然だろ。……とにかく、怪我がないんならよかった。先に進むか」
「ええ。……ああいう影もいるんだから、注意しないといけないわね」
俺の言葉に、ゆかりが自分に言い聞かせるように呟く。
実際、今まで戦ってきた相手が雑魚と呼ぶのに相応しい敵であり、ゆかりの中に若干であっても相手を侮るような気持ちがあったのは事実だ。
……まぁ、戦闘の初心者でも弓を使って遠距離から一方的に攻撃して敵を倒していたのだから、その辺りはしょうがないのかもしれないが。
だが、今回の戦いで影の中にもより上位の魔法、広域を攻撃出来る魔法を使える奴がいるというのを知った。
これは、ゆかりにとっては大きな利益であると言ってもいい。
ここで油断をどうにかしておかないと、もっと大変な場所で墓穴を掘る可能性はあったのだから。
「そうだな。……じゃあ、行くか」
その言葉にゆかりは頷き、俺達は再び塔の攻略を開始する。
3階はそれ程広くはなく、宝箱の中には現金や傷薬……そして……
「何で下駄?」
戸惑ったようにゆかりが呟く。
その気持ちは分からないではない。
まさか、宝箱の中に下駄が入っているとは思わなかったのだろう。
当然のように、俺もそれに関しては完全に予想外だったと言ってもいい。
……いや、本当に何で下駄?
こうして宝箱の中に入っていた以上、当然ただの下駄って訳ではないんだろうが、それでもこの下駄を履くかと言われれば、首を傾げざるを得ない。
そもそも、普通に考えてこの下駄は新品なのか?
もしかして、どこぞの誰かが履いていたお下がりという可能性もない訳ではない。
そう告げると、ゆかりも嫌そうな表情で宝箱の中の下駄を見る。
「ちょっと、あまりそういう事を言わないでよね。これから宝箱の中に入っている物を、安心して使えなくなるじゃない」
「そう言われてもな。……ただ、こうして見る限りだと、特に下の方が汚れたりすり減ったりしているようにも見えないから、新品だと思うんだが……そうなると、また新たな疑問が浮かぶ」
誰が、この
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ