第6話 改訂版(2018/11/07)
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び出された。
話の内容がどんなものか、俺には想像もつかないが幹部全員を呼び出すということは、何か重要な話があるのだろう。
そういえば、幹部全員が呼び出される2〜3時間前に地官長・大司徒であるリリナさんから右近衛府に牛鹿を調達する手伝いの要請があったな。
それに玄関と謁見の間の中間にある厨房では、料理長であるゴブイチを始めとした料理人達が忙しなく動き回っていた。
忙しない料理人と牛鹿の調達、そして幹部の呼び出し。牛鹿と料理人の組み合わせは宴会を意味することが高いから、少なくとも悪い話で呼び出された訳では無さそうだ。
俺がそんなことを考えていると、謁見の間にある玉座の右側数m程の所にある引き戸が開かれ、リムル様と朱菜様が現れた。
御二人はそのまま玉座へと進み、朱菜様はその玉座の間横に立ち、リムル様は玉座へと御座りになられる。そして、俺を含む幹部全員が一瞬の乱れも無く叩頭すると―――
「全員、頭を上げろ。……皆、街の急激な発展で色々と忙しいのによく集まってくれた」
「何を仰られます。リムル様の命であれば、それに応えるのが臣下の務め」
「リグルド殿の仰られる通り。その様なこと、リムル様が気にされることではありません」
「……そうか。えー、今日は朱菜に頼んでいたリグルに下賜する武器が完成したので、そのお披露目も兼ねて皆に集まって貰った」
お、俺に下賜する武器の為に幹部全員が集められたのか!?幹部のほぼ全員が俺より上位の魔物だから、間接的とはいえ俺の為に集められたことに恐縮してしまう。だが、そんな俺の心境も知らずにリムル様は話を続ける。
「朱菜……」
「こちらになります、リムル様」
朱菜様がいつの間にか手にしていた布に包まれた物をリムル様に手渡し、リムル様がその布を取り払うとそこには黒と朱に色分けられた二振りの長剣が姿を現した。
「それでは、これよりリグル殿への魔導具授与の儀を執り行います。……夏官・右近衛府大将がリグル、前へ」
「はっ!」
普段は「さん」付けで名前を呼ぶ朱菜様もこういった行事では、リムル様の補佐という役目から幹部を「殿」付けか呼び捨てにするが、そのことを気にする者など幹部には誰一人としていない。
名を呼ばれた俺は元いた場所から立ち上がると、玉座の前まで移動し、片膝立ちでリムル様と朱菜様に頭を下げる。
「リグル。遅くなってしまったが、これが今日からお前の相棒となる魔導具・磁双刀弐型だ。お前にはこの磁双刀弐型と共に右近衛大将に相応しい働きを期待する」
「はっ!リムル様の期待に応えられる様、また磁双刀弐型に相応しい将になることを誓います」
「うむ。では、堅苦しいのはこれで終わりだ。今日はリグルが魔道具を手にし
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