第6話 改訂版(2018/11/07)
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《だいしくう》や大司馬の地位を辞退していただろうけど。
大鬼族の里で巫女を務めていたことを考えると、春官長・大宗伯にすることもできたけど、それも穂乃花に遠慮して辞退しただろうし。
大老という役職を引き受けたのは太師と同じく政治介入力などを持たない役職で、俺の補佐 兼 相談役だからだろう。
そんな能力に反して権力に無関心な朱菜が現在何をしているかというと、都市北部中央区画にある神明造の和製宮殿――のすぐ横に建築された朱菜専用工房区画の鍛冶工房に3日程前から籠っていたりする。
数日前、夏官に属する幹部の鬼一族に朱菜から献上された鬼一族の忍具などを下賜した訳なんだが、同じ幹部である右近衛大将のリグルには何も下賜できなかったので、リグルに下賜する為の武具を朱菜が現在作ってくれているという訳だ。
朱菜曰く、人鬼族は魔素量の関係で宝貝が扱えないらしい。なので、渡せる武具も鬼の忍刀の様な忍具か魔導具に限られるそうなんだけど、その辺りの選考は完全に朱菜に任せることとなった。
俺には武具の形状を注文するくらいしかできないからな。付与される特殊能力とかそう簡単に思いつかん。ちなみに俺が注文した武具の形状は剣だ。リグルは元々剣士タイプだったからな。
本来、特殊能力が付与される魔鋼製の武器には鍛造製法が用いられ、高度な鍛冶技能を持つ鉱人族でも完成させるまでに最短でも5日は掛かるそうなんだが、冬官次長・小司空の妖鬼――黒兵衛曰く、朱菜は宝貝や魔導具、忍具などを最短で2日もあれば完成させられるそうだ。
そして、朱菜はリグルの武器を作り始める前に3日で完成させると言っていた。つまり、今日がリグルの武器の完成予定日ということになる。リグル専用武器にどんなものを持って来るのか、楽しみで仕方ない。
【視点:朱菜】
私が鍛冶工房に籠って早3日。漸くリグルさん専用の武器が完成しました。リムル様には3日で完成させると言ったのですが、内心では2日で完成させるつもりだったので、予想より時間が掛かってしまいました。
いや、正直に言うと私が遊び心で見た目の改造なんてしなければ、1日で完成させられたんです。けど、付与された能力的に見た目を改造しないという選択肢が私の中から無くなってしまったんです。
あっ!ちなみに私がリグルさん専用武器に選んだのは魔導具の磁双刀です。一応分からない人の為に簡単な説明をさせて頂くと、S極とN極の磁力を纏った二刀一対型の魔導具ですね。
N極刀とS極刀が磁力で引き寄せ合うので、片方を敵に投擲して避けられたとしても、
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