ペルソナ3
1781話
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は高いが、そこまでのものではないのだが。
「それで、どうするのよ? 今日はもう帰るの?」
「違う。ちょっと試してみたい事があってな」
「……試してみたい事?」
「ああ。ちょっと待ってくれ」
そう告げ、ゆかりをその場に残して俺は混沌精霊としての力を使って浮き上がる。
俺が空を飛べるというのは既に知っているゆかりは、特に驚いた様子もなく、俺が何をするのかといった様子でこっちに視線を向けていた。
「ちょっとこのまま塔の天辺まで行ってくる。もしかしたら、わざわざ塔を1階ずつ攻略しなくてもあっさりと秘密が解決出来るかもしれない」
俺の言葉を聞いたゆかりは、納得した様子で頷くも……少しだけ不満そうに口を開く。
「私も連れて行ってもいいんじゃない?」
「いや、上で何が起きるか分からないからな。俺の場合は何かあっても自分で対処出来るが、ゆかりの場合だと高い場所から落ちれば、どうしようもないだろ?」
「それは……そうね」
結局のところ、ゆかりは……少なくても今のゆかりは、ただこの現象の中でも動けるだけの女子高生にすぎない。
もし空を飛んでいる時に何か不測の事態があった場合、下手をすればゆかりは高度百m以上の位置から地上に落下してしまうだろう。
俺の場合はその程度の高さから落ちても何とでも出来るが、ゆかりはこの現象の中でも動けるだけの女子高生であって、魔法的な能力だったり、ネギま世界の人間のようなびっくり身体能力を持っている訳でもない。
高所から落ちてしまったら、どうしようもないのは事実だった。
ゆかりも俺の言葉でそれを理解しているのか、特に文句らしい文句は口にせず、大人しく引き下がった。
それを確認すると俺は早速空を飛びながら塔に向かって近づいていく。
……こうして見ると、やっぱり階層とが微妙に分かりにくい。
内部で空間が弄られているというのは、決して俺の気のせいではないのだろう。
そのまま空を上がっていくが、ある程度の距離を上ったところで、不意にそれ以上は上に移動出来なくなる。
何らかの魔法的な力が働いているのは間違いない。魔法障壁のような何か。
どうする? 本気で全力を出せば何とかなるような気がしないでもない。
だが、ここでそんな無理をして塔によって生み出されているだろう魔法障壁っぽい何かを破壊してもいいのか?
もしここで無理をして魔法障壁を破壊した場合、塔の方に何らかの悪影響が出るという可能性は十分にある。
それがこちらにとっては利益になるような悪影響ならいいが、下手をすれば魔法障壁が壊された事によって塔そのものが崩壊する……そんな可能性だって十分にあるのは間違いない。
そしてこの塔は、現在俺達が巻き込まれている現象において何か重要な意味を持っている可能性があ
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