お菓子な塔 -終-
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何故かいつになく赤ずきんのテンションが高いような気がする…。
「あの…この肉どうします?」
「どうもしない。放って置けば土にかえるなり、なんなりするだろ」
「そ…そうですね…。行きましょうか、赤ずきんさん」
「待って」
「え?」
赤ずきんが「待て」と言うとはな。珍しい。
ガッ ヌップ
「取れた〜アハハハッ♪」
肉に手を突っ込み赤ずきんが取り出した物、それは…
「心臓か?」
「うん♪ そーだよ、姉妹の心臓♪」
ドクンドクン。
これが姉妹の心臓…。凄いな、器である肉体はミンチと化しているのに、心臓はまだ機能している。
「心臓が動いているってことは……もしかしてまだ生きているってことですか!?」
「うん、そーだよ」
「ひょええええ」
驚くのも無理はないか。あんなに無茶苦茶にしたのにまだ生きているんだからな。
「ど、どうするんですか、それ!?」
「殺すんだよ」
"殺す”赤ずきんは確かにそう言った。
遊びの過程で殺してしまったのではなく、初めて明確に"相手を殺す”と言ったのだ。
「で、でも…どうやって? あんなに殴り、踏みつけたのにまだ生きていたんですよ?」
「それは心臓が無事だったから。でもこうやって…あーん」
赤ずきんは大口を開け、一口で心臓をたいらげた。
「モグ、ニュル……モグ、ゴックン。 美味しかった♪」
「こ、これでもう化けて出て来たりしませんよね……ね?」
「だいじょーぶ、あの子の甘〜い魂はボクのお腹の中。
ボクの力として吸収され栄養となったから」
「栄養…か」
死者が堕ちる世界で、そんな日常的なセリフが聞けるとは思わなかった。
「…これで一人目♪ あと四人…アハハハッ♪」
「あと四人? なんの話だ」
「ボクの目的が叶うまでの人数だよ、お兄ちゃん♪」
「お前の目的?」
「うん♪ ネェ
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