演習場での悲劇、訓練はしっかりと…
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「あらあら、当麻さん的にはまた砲弾の的になるのをご所望なのかしら?」
「いやいや待て待て!! お前のキャラそんなんじゃないだろ! ってか! なんでその喋り方を知ってんだよ!」
先程の喋り方は何を隠そう、俺の母親である、上条詩菜の話し方なのだ。
「むーっ!とうま!それは聞いたらだめなんだよ!」
「やめろ! 確かに声は同じだが、やっていいことと悪いことがある!」
「まあ、冗談なんだけどね〜」
「冗談かよ! はぁ...はぁ...ツッコミ...疲れた...」
龍田の冗談は本気で質が悪い...。
「それで、いったい何があったんだ?」
「私が撃った砲弾が提督に命中して〜提督バタンキュ〜♪」
と、いうことはだ...。
「お前が原因かよ!」
「それが不思議なのよね〜。私は普通に撃ったはずなのにまるで提督に狙いを済ませた様に飛んで行っちゃたんだもの...」
追尾型じゃあるまいし...まあ原因は間違いなくこれだけど...。
俺は自身の右腕を見てから龍田の問いかける。
「そう言えば俺どこもケガしてないけどなんでだ?」
あんなに痛かった筋肉痛も消えてる...。
「あぁ〜それはドックに放り込んだのよ〜」
でも、と龍田は続ける。
「不思議なこともあったのよね〜」
「不思議な事?」
俺の問いかけに龍田は頷いて話し始める。
「実は、提督をお風呂に漬けた時にね奇妙な音がしたと思ったら提督の入っているお風呂だけ効果が切れちゃってたの」
提督を、というより提督の右腕をお湯から離したら元に戻ったんだけどね。
と、龍田は締めくくった。
……まず間違いなく幻想殺しが発動してたな。
俺をつけた時に聞こえた奇妙な音と言い、効果が切れていたことと言い、もう確定と言っていいだろう。
「その右腕、なにかあるの〜? それに提督が人間かどうかも怪しくなってきたわね〜」
にやにやとし始める龍田に俺は慌てて弁明する。
「おいおいおい! 俺は立派な人間だぜ? お前らや深海棲艦とはわけが違うんだからさ」
「でも私の砲撃を喰らって全身打撲だけだったんですよ? 普通なら全身骨折でもおかしくないのに...」
「鍛えてますから...」
「鍛えてる程度じゃあんな風にはならないと思うわ〜それに...」
龍田が俺の右腕を取って言う。
「この手は何か力があるんじゃないんですか〜? 以前だって『右腕で殴ったら深海棲艦が爆散した〜』って言ってましたもんね〜?」
「い、いや、それは...」
「うふふ、艦娘の私がやったらどうなるの
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