木暮の過去
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木暮が応える。
「俺、一人じゃないのかな?」
「うん、みんなが付いてる、私も木暮くんについてる!」
木暮は春奈との会話で大事なことに気づいた。
ずっと一人だと思っていた木暮は今まで自分から話しかけることは勿論
春奈のように自らを認めて信じ、同じ親を失った過去や
心情を吐露してくれた人はいままでいなかった。
春奈との会話を通して木暮は一人ではないことに気づくことが出来たのだ。
木暮は今まで溜まっていたのであろう涙を必死に服の袖で拭くと
春奈に向かい話す。
「えーっと、名前なんだっけ?」
「音無春奈よ」
「音無か?、ありがとな俺の話を聞いてくれて、これやるよ聞いてくれたお礼」
春奈は木暮が差し出した手を見ながら話す。
「お礼を貰うようなことはしてないんだけど、ありがと、貰っておくね」
木暮から春奈へのプレゼントが渡され、春奈はプレゼントを確認するとともに
青ざめ、大声で叫んだ。
「きゃあああああああああ!!」
「ウッシッシッシッ!引っかかった引っかかった!」
春奈が木暮から受け取ったプレゼントは、カエルだったのだ。
カエルは春奈の頭に乗ったり自由気まま。まさに木暮そっくりだ。
「こーぐーれーくーん!!!」
「うわあ、逃げろ逃げろ〜!」
「待ちなさーい!」
木暮はすっかり春奈に心を開き、春奈から逃げていると急に立ち止まった。
「やっと捕まえた!ん?、どうしたの木暮くん?」
「なんか嫌な予感がする」
木暮がそう春奈に答えた後、急に空気が変わり
例の黒い靄が現われ始めた。
「なんだこれ!?」
木暮が驚く中、春奈は理解していた。
「エイリアが攻めてきたんだわ!木暮くんグラウンドに行くわよ!」
「ちょ、ちょっとひっぱるなよ〜!」
春奈は木暮と一緒にグラウンドへと急ぐのだった。
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