『Door』
[8]前話 [2]次話
走り廻って疲れ果て倒れ込んだ。其処に在ったドア。小さくて真っ暗な部屋の隅っこに君は居た。怯えるように膝抱えて...
君の横に座った僕に何の反応も示さない。此の空間に、同じ空間に居る筈なのに、何故かそうとは思えない。冷えた躰が虚無感を増す。
時間の流れが解らず、君が生きてるかすら自信は無い。僕が立ち上がると、君が服を握った。『行かないで』掠れた声を振り絞る君。
今迄とは違う君が其処に居た。本当に僕に気付いてなかったんだ。今気付いたんだ...。
今から、此処から泣きたいだけ泣こうか。そしたら、ほんの少し顔上げて立ってみよう。とりあえず自然と足が赴く方へ踏み出そう。ドア開けよう?一緒に、ね?
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ