ハイスクールD×D 革新のリアン3
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超気まずい。なんでこんなことになってるのか。父上と母上は何を考えているのか。おいマリータ、ニヤニヤしてるんじゃねえよ。お前全部事情を知ってるだろうが。
紅茶を口に含み、対応方法を考える。向こうも同じなのか考え込む時の癖が出ている。未練がましいな。まだちょっとした癖を覚えているとは。出そうになる溜息を飲み込む。何か切り口が欲しい。
マリータ、そろそろニヤニヤするのを止めて助けてくれ。あっ、やっぱりいらない。だからその獲物が罠にかかったって顔をするんじゃない。
「リアン様、ソーナ様、この度のご婚約おめでとうございます」
ソーナと二人してマリータのことをジト目で見る。マリータの言ったとおり、オレが婿入りの形でソーナとの婚約が決まったのだ。仲がこじれて既に2年、その間の交流は一切なし。月一の試遊会ですら、顔を出していない。そのことは両家とも知っている。それなのに今回の婚約だ。正直言って困惑が激しい。ソーナも同じようだ。
「2年というのは短いようで長い時間です。どう過ごしてきたか、それによって色々と変化もあるでしょう。特に2年前は子供から大人への成長途中、行動力も増して少しは現実に触れられたことでしょう。リアン様も色々と計画を変更しているようですし」
「貴方が計画を変更?」
ちっ、確かに計画は変更しているが、こんな助け舟は欲しくなかった。ソーナはオレが話すまでは絶対に引かないって顔をしてやがる。まあいいだろう。深くは話さない。
「当初の計画よりも賛同者の数も質も大幅に上回った。眷属や使い魔とは別に配下も手に入れてな、2年前よりはマイルドになった。だが、それは絶対数が減っただけだ。お前が否定した誰もがという訳にはいかない。鋭く切り込むことで余計なものまで切らずに済むようになっただけだな」
逆に言えばそれだけオレの手足は情報収集を的確に行ったとも言える。やはり優秀な情報源があると楽でいい。気持ち的にも動きやすくなる。
「オレの目的は変わらない。全てが倒れる前に腐った部分を切り落とす。倒れないように土台を補強している暇はない」
結局はそこに行き着く。多少マイルドになっても結構な数を殺す必要がある。殺さなくても拘束して隠居という名の幽閉も行わなければならない。
「もう一度言おう。何もかもが足りないんだ。ある程度はましになった。だが、ある程度だ。特に時間が足りない。信用や信頼を築く時間が、情報を精査する時間が、金を稼ぐ時間が、そしてデッドラインを超えるまでの時間が」
あと10年、今の状況が10年前に揃っていれば穏便に事を運べた。だがそんなIFを考えるのは老後の趣味でいい。オレは再び戦乱を駆け抜けるまでだ。
「そっちの2年はどうだった?」
「……私なりに世の中を調べてみました。リ
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