ハイスクールD×D 革新のリアン3
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昔から自分のことを低く見る傾向がありますから。しっかり握っておかないとある日ふらっと居なくなりますよ」
「失礼な。ふらっと居なくなるわけないだろうが」
「ええ、そうでしたね。どちらかといえばドロンと派手に居なくなりますね」
そう考えていたから言い返せない。
「はぁ〜、もういいです。私が言いたいことは一つだけです。どっちに転んでも私的には楽しめそうです」
「「言うと思った」」
ソーナもマリータの性格は知っているからな。同じ答えにたどり着いてもおかしくはない。
「さて、後は若いお二人に任せて退散させていただきますね」
「自分は若くないって言ってるぞ」
「これでもジオティクス様よりも長いこと生きていますので。では」
マリータはそんなことを言いながら一礼をして部屋から出ていく。父上より年上だったのかよ。それよりも任せるとは言われてもオレが言いたいことは全部話したしな。
「……リアン、聞きたいことがあります」
「何でも聞くといい。答えるかは分からんがな」
「どうして自分を低く見るのですか」
「どうして低く見るかねぇ。どうしてだろうな?こういう性分だからとしか言いようがないな」
「性分、ですか」
「そう。何ていうのかな、ソーナみたいに下の者に手を差し伸べてやりたいとは思う。だけどな、オレ自身が汚れる手段しか選べない。正確に言えば、1回選んだ所為で、もう汚れる手段しか取れなくなった。この手は真っ黒に汚れている。差し伸べられた相手が躊躇うほどに。なら、オレに出来ることは影からこの手を汚すことで救われるべき者を減らすだけだ」
それが元呪術師でお人好しの騎士だったオレに出来ることだ。そんなオレの頬をソーナは思いっきり叩いた。うむっ、いい音だ。めちゃくちゃ痛い。多少は鍛えているとは言え油断していたから痛い。
そして、胸倉を掴まれて唇を奪われる。お互いの歯で唇を切ってしまい血が流れるが、ソーナはそれを無視する。オレはオレで混乱して身動きが全くできなかった。何処で覚えたのか舌まで入れてきてお互いの唾液と血が混ざり合う。しばらくして解放されたと思えばソファーに押し倒されてマウントを取られる。
「……どういうつもりなんだ、ソーナ」
「これで私は貴方に汚されてしまいました。だから逃げようとしないでください」
「はっはっ、逃げるのは大得意だ、恥も外聞も全部捨ててスタコラサッサと……そんな目で見るな。今のはオレが悪かったよ。だがな、オレは臆病なんだよ。特に誰かを懐に抱き込むのが怖い。オレがオレの目的に巻き込めたのはマリータと元から裏の汚れ仕事を専門にしている者だけだ。そこを分かって欲しい」
「分かっています。ですが、惚れた相手と同じ色に染まりたいと思うのは間違いで
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