第3章 リーザス陥落
第98話 魔人ノス vs 黒髪のカラー ハンティ
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大な魔力は 如何に魔人であると言えど看破出来ないものがあったからだ。
そして、ノスは知っている。
魔人には無敵結界が存在し、あらゆる攻撃を防ぐが 人間の力の中で数少ないが通じる術があると言う事を。
「ぬっ………!!」
それに気づき、身構えたがハンティの方が早かった。
鉄人形にハンティの膨大な魔力が流れ込み、それらが鈍い光を放ちながら雷に似たエネルギーがノスの周囲を周回し、縛り上げた。
「魔封印結界ならぬ、聖魔封印結界、ってトコか。わざわざ用意してもらってたけど、ほんとに使う事になるとはね……!」
「お、おお……! これが魔人の対抗策とやらか……!?」
「眠ってた試作品を調整して貰ったのさ。……ただ、不安定で実用性には欠けてる。フリークがいたらもっと精度を上げれたけど、無い物強請りしても仕方ない」
今も絶えず四体の鉄人形から、そしてハンティ自身からも強大な魔力が注がれ続けている。それを見たパットンは ハンティが言っていた不安要素なぞ 全て消し飛ばしていた。間違いなく勝てる、と思えたのだ。
「は、はははははは! ならば、これで魔人も!!」
だが、その希望は直ぐに打ち砕かれる事になる。
ほかでもないハンティの言葉で。
「……こんなもんで倒せるくらいなら苦労しない。こいつの相手じゃ時間稼ぎが精々ダッテの。今の内だ。今のうちに早く……!」
魔人を封じる事が出来る唯一の魔法《魔封印結界》。
それは、パットンたちが知る由もないが 解放軍側もシスター・セルとクルック―が使用しており、失敗に終わったとは言え 魔人サテラに痛手を負わせている。
そして、今の使い手はハンティと言う屈指の実力者だ。間違いなく有効であるのだが、それでも魔人ノスと言う男には そこまでの効果は見込めない。
それ程までの男なのだ。……同じ魔人であるサテラやアイゼルが霞む程の。
ノスとは魔人四天王の一角なのだから。
「く、ははは……成る程。罠、と言う訳か。上手く隠したものだ。受けるまでこの儂が気付かないとはな」
「あんたみたいな化けモンがいるって言うのに、手ぶらで来てる訳ないだろ。ノス」
「ふ……。まるで見てきたかのように言うな? 森の娘よ。……だが 儂を知っていると言う割には……」
縛られている筈のノスの身体が、腕がゆっくりと持ち上がった。まるで何も問題ない、と言わんばかりに。わざとゆっくりと動かしている、と思える程に。
「こんなもので儂を止められると、本気で思っているのか? 時間稼ぎとやらも出来ると……? 奢るなよ、小娘」
「―――――ッ!!」
ノスが持ち上げた手を軽く一振りすると、魔力を放っていた鉄人形の内の一体が火花を上げ、倒れ伏した。 超硬度を誇るその身体もま
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