0120話『天津風と島風のかけっこ』
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「あっついわねー……」
「暑いなぁ……」
私は今執務室で天津風とともに扇風機にあたりながらも暑さについて言葉を出していた。
昨日の花火大会から少しは納涼できたのではないかと思っていたけどそんな考えは甘かったようだ。
それはそれとして天津風の頭の煙突から立ち上るハート型の煙がとてもチャーミングである。
「ちょっとあなた? もしかしてだけど私のこの煙を取ろうとしていないわよね?」
「いや、気を紛らわすのにいいかなぁとね」
「ちょっとやめてちょうだいね! さすがに私の煙突から出たのを取られるのは恥ずかしいから……」
それで天津風は手で煙突を押さえながらも威嚇をして来ていた。
うーん、可愛らしい威嚇だな。
と、そこで足元のズボンの生地を引っ張られる感じがしたのでそちらに視線を向けてみると連装砲くんがいた。
「連装砲くん、どうしたの……?」
「遊んでもらいたいのか?」
「ギギッ!」
連装砲くんはどうやら正解だったらしく島風の連装砲ちゃん達みたいに跳ねていた。
「そっか。どうする天津風?」
「あなたが決めていいわよ。私もそれに従うから」
天津風も特に異論はないらしく私に一任するそうである。
しかし、連装砲くんと遊ぶとなるとなにがいいだろうか?
「うーん……どうやって遊ぶか思い付かないからここは島風でも呼ぶか……? 連装砲ちゃん達もいれば楽しそうだし」
「そうね。島風ならいても退屈しないだろうしね」
天津風はそれで微かに笑みを浮かべていた。
島風は天津風とはある意味では姉妹みたいなものだから仲がいいのは頷けるものだろう。
それで私はさっそく島風の部屋に電話をかけようとしたんだけど、
『ツー、ツー、ツー……』
受話器の向こうからは誰もいないのだろう電子音だけが響いてきていただけだった。
それで島風はどこかに出ているのだろうと思い私は受話器を置く。
「どうしたの……?」
「どうやら島風は留守らしいな。電話には出なかったから」
「そうなの。それは残念ね……」
「ギギィ……」
それで残念がっていたのだけどそこで誰かが執務室の扉を開いてきた。
何事だと思ったらそこには連装砲ちゃんズを連れた島風の姿があった。
「提督ー! 島風をお呼びでしょうかー!」
「えっ……? ま、まぁ部屋に電話をしたのは確かだけど。……え? まさか電話が鳴ったのを合図に部屋を飛び出してきたのか……?」
「おうっ!」
返事の叫びにそう叫んだ島風。
そんな姿に天津風は呆れていたのだろう口を出した。
「あなたねぇ……電話くらいでなさいよ」
「あっ! 天津風ちゃんもいたんだね! かけっこしよう!」
「話を聞きなさいったら!」
それで対照的な二人は話が噛
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