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ネフリティス・サガ
第八話「賢者の塔」
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本手に取る。そしてピシっと構えた。アルテミナスでも剣の扱いは心得てる、他

に弓矢や短刀なども使える。

「私の動きを真似をして?細かいところは流しながら教えるわ」

 そうしてものの三日間でティナは真空波を剣に載せて打ち出す旋風剣と命名された剣を納めた。

そして外にでてみると時計は一分も進んでない。ティナは、いつもそれが不思議なのだ。

「まあ、今は風の魔法しか剣に載せて打ち出せないね。それでも魔力に体が呼応してまるで風のように

動かせるようになってるよ。それがどんな進化をあなたに与えるか分からないけど剣を持って体感する

ものと経験があなたの力を数倍にするでしょう」

「ねえ、なんで部屋では三日間も過ぎたのに外では一秒もたってないの?」

「ああ、それはティナが修行しやすいように中の時間を操ってるからよ」

「へええ」

「それより、さっき言ったことは覚えた?」

「う、うん!わたし、絶対に世界一の剣士になる」

「世界一か大きく出たわね。それならその名に相応しい技を使いこなせるようになるのよ」

「大丈夫だよ、私、魔法剣?はまだ分からないけど魔法はいっぱい知ってるし剣だってこの街では負け

たことないもの」

「子供でも剣を持たされる、これが本当にいいことなのかしら、でもこの不穏な情勢では已む終えない

のがとても辛い」

「どうしたの?」

「な、なんでもないわ、じゃあ、私はいくわ」

「う、うんもしよければまたカタルーナに遊びに来て?」

「ええ、必ず!」

 ティナが帰るとボロボロの着慣れたローブに着替え、月の塔の最上階へ行き杖を掲げた。すると月の

塔は霧に包まれ、霧が晴れると西の空が赤く燃える場所へ着く。

 このあたりは、翡翠の国の領土だけど?

アルテミナスは徒歩でまるで軽業師のように森を抜け翡翠の町に入った。

そしてものすごい光景を目にする。

廃墟とかした翡翠の国を我が物顔で蹂躙する機械兵たち、遊んでいるのかそこらじゅうのガレキを大

砲で破壊して楽しんでいる。

空には、飛行戦艦が何十隻も、そこから卵のように射出される飛行機械が翡翠の国の城壁を越えて絶

え間なく絨毯爆撃を加えている。

あまりのことに絶句するアルテミナスだが、不思議なことにこの国の人を見つけられない。もちろん

死体はあるが、それ以上に翡翠の国ほどの大国、まだ生きてる人がいても良いはず。

ここに着いてから思ったのだができることなら生き残った人々を一人でも多く助けたい。

だけどそれは見当違いだったようだ。たぶんもうあらかたの民は逃げているのだろう。

しかしあの機械共には少し腹が立つ
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