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太陽は、いつか―――

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て、キラキラ輝いて見えるわね」
「とってもロマンチックな上にとってもリーズナブルですなぁ」
「こーら、デートの最中にそんなロマンの欠片もないことを言わないの」

叱られてしまったので、気を付けることにする。確かに女性と二人きりで言う話題ではなかったかもしれない。

「……ありがとう、カズヤ」

と、今後のために経験値を重ねていたら唐突にお礼を言われた。

「どうしたのさ、急に」
「カズヤのおかげで、私今、とっても楽しいもの」
「今回の件については、俺のわがままから始まったと思うんだけど」
「それでも、本当に、楽しいの」

その言葉と共に向けられた笑みが、夕焼けに映えて美しくて。
俺は、視線を逸らすことができなかった。

「……俺は、聖杯への願いの可能性を奪っちゃったかな、って思ってたんだけど」
「そんなことはないわ。確かに、聖杯へ願いを託す機会は失われてしまったけど、元々無理だろうとは思っていたし、それに……半分くらい、願いがかなったようなものだもの」

この状況が、半分くらい願いの叶った状況である、と。それが本心からなのか、お世辞なのかはわからない。そも、英雄の願いがこんなことで叶うとは思えないんだけど……それでも、そう思っていても。
何故か、その言葉を信じることができた。

「……だったら、良かったよ。俺なんかで役に立てたってなると、すっごくうれしい」

自然と、そんな言葉が漏れた。そして、続く言葉も。

「いつか、終わりが来ることではあるんだけどさ。それでも、最後の瞬間まで、一緒に楽しもう」
「あら、そんな約束をしてもいいのかしら?これは聖杯戦争、本当に何が起こるか分からないのよ?」
「だとしても……ううん、だからこそ、だよ。だからこそ、約束」
「そう。じゃあ……」

と、マルガが体を乗り出して、こちらへ手を伸ばす。ただ伸ばしたのではなく、小指だけを立てた、ちょっと特殊な形で。

「約束、してくれる?」
「もちろん」

その指の形は知っている。同じ形を作って伸ばし、小指同士を絡めた。合図もなく決まり文句を告げて、それから小指同士が離れるのが、ちょっと寂しく感じる。

「……ありがとね、マルガ」

今朝見た夢のことは、まだ忘れていないけど。それでも、もう気にならない。

「あら、なんでカズヤがお礼を言うのかしら?」
「なんとなく、言いたくなったから」

と、そういって。二人で顔を見合わせて、同時に吹きだして、一緒に笑う。声を出して、ちょっと目尻に涙がたまるくらい、しっかり笑った。



 ☆



二人がそうしている間に観覧車は一周を終え、キャストに変な目で見られながら観覧車を降りる。閉園間近、最後にと乗ったためにこれ以上園内で何かできるはずもな
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