漆
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ば、しかしすぐに復活する。
「でも、大丈夫よ。私としては私の時代にはなかった、私の時代とは変わった娯楽を楽しみたいんだもの。あ、デートスポットで、ね?」
「その条件が人生で彼女無しの男子にはキツいんですけどねー」
現代の恋人同士で行く場所と言われて某宿泊施設が浮かんだけど、即座に却下する。そういう目的ではないと初対面の時に断言しただろう、俺。こんな状況で、マルガ相手にそれを反故にってのは、最高にカッコ悪いだろう。
……まあ、デートで行きそうな場所をイメージすればいいんだろうし、大丈夫大丈夫。
「じゃあ、次は体を動かす系ってことでボーリングかな?カラオケ……は、曲が分からないからキツいか」
「からおけ?」
「あー……曲の伴奏が流れて、それに合わせて歌う娯楽施設、かな?」
「確かにそれは、曲が分からないと難しそうねぇ。たっぷり時間があれば色々と聞いて覚えていくのだけれど」
まあ、無理なことをいくら言っても仕方ない。というわけでカラオケは除外して、他には……プリクラとかなのだろうか?うーむ、分からん。
今日の夜にでも、恋人持ちの知り合いに片っ端からメールしてみよう。
「まあ、その辺りの話はまた追々家ですることにして。この後はどうします?」
「そうねぇ……もう少し絶叫系を回りたいかしら?」
「マジっすか」
マルガさん、結構タフ?体力あり余ってるの?
……よーし、気合入れて全力で付き合おう!
☆
「はふぅ……まさか、マジで最期まで徹底して絶叫系に行くとは……」
「とっても楽しかったじゃない、全部、最後まで」
「確かに楽しかったですけど、やっぱり、サーヴァントの体力についていくのは難しかったですね……」
昼食の後、テンションを上げに上げた上でちょっと魔力強化もして一緒に回ったのだが、やっぱり疲れて観覧車の中でこのざまである。あ、コーヒーカップだけは全力で懇願してやめてもらった。もう一回あれをやったら間違いなく吐いて倒れる。目が覚めたらマルガの膝枕で視界にお胸様とか起こりそうだ。あれ、むしろありだったんじゃないか?
……いや、デートとしては失敗になっただろうし大丈夫、これであってる。でもそれはそれとして膝枕をするならホットパンツかミニスカでお願いします。
いや違う、だからそうじゃない。
「はぁ……まあ、いい景色だし、最後はこうでもいいんじゃないですか?」
「ええ、そうね。日が沈んでいって、夕焼けに染まった景色は、とってもきれい」
正直これ以上絶叫系に乗れないから頑張って説得した面はあるんだけど、夕焼けの観覧車って想像以上に素晴らしい景色でびっくりしてる。まさかここまでとは思ってなかったよ。
「見下ろす街中がどこもかしこも茜色に染まってい
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