暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1779話
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? 言ったわよね? 部活が終わったらこっちから連絡するから、それまで待っててって」
「そうだな。そう聞いた。……けど、さっきも言った通りちょっと暇だったからな。それに、あの塔になる場所をしっかりと調べておきたかったというのもある」

 ゆかりの怒り方が予想以上だったので、取りあえず建前としての方の説明をしておく。

「それは……それで、何か分かったの?」
「いや、残念ながらちょっと調べたくらいじゃな。それより、そっちはどうだった? ほら、宝箱で現金を見つけた件」
「ああ、その件ね。一応聞いた限りだとお金がなくなったって話は聞かなかったわ。ただ、まだ気が付いていないとか、もしくはなくなったのを秘密裏に調べているって可能性はあるから、正確にどうとは言えないけど」

 取りあえずあの金が盗まれた金だという話にならないのであれば、こっちにとっても運がいいのは間違いない。
 盗まれた訳ではない以上、何の気兼ねもなく自由に使えるという事なのだから。
 まぁ、もしあの金が使えなくても、俺はある程度金を持っているし、いざとなれば宝石を処分する事も出来る。
 そう考えれば、そこまで気にする必要はないだろう。

「そうか。なら、あの塔の中で入手した金は自由に使えるって訳だな」
「……あのね、話を聞いてた? もしかしたら裏で探してる人がいるかもしれないって言ったでしょ?」
「2500円程度でか? まぁ、これで100万円とかそのくらいの金額が出てきたのなら、こっちもその辺を疑うけど、特に気にしなくてもいいと思うがな」
「そう?」
「ああ。それに、ゆかりの場合は弓を使っている以上、矢はどうしても使い捨てになる。そうなると、やっぱり金は幾らあっても足りないだろ」

 その言葉に、ゆかりは自分の持っている弓の入っているケースを見る。
 弓道部で使っている弓だが、それを持ち帰っているのはゆかりだけだった。
 さっきゆかりと一緒にいた弓道部の面々は、誰も弓を持っていなかった。
 ゆかりが何故弓を持ち帰っているのかというのは、それこそ考えるまでもないだろう。

「そうね。でも、出来れば強力な矢とかも欲しいわね」
「強力な矢、ね。普通に考えれば鏃に毒とかを塗るとかか? もっともそんな真似をすると慎重に扱わないといけなくなるが」
「……随分と物騒ね」

 正直な思いを口にしただけだというのに、何故かゆかりからはジト目を向けられる。

「そうかもな。けど、お前もそういう世界に足を踏み入れたって事を覚えておくといい」
「うん」

 小さく頷くゆかりだったが、やがて気分を取り直したのだろう。すぐに俺の方に視線を向けてくる。

「それで、アパートを借りられたんだって?」
「ああ。幸い……って言い方はどうかと思うが、こっちで知り合った
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