第4章:日常と非日常
第119話「残された謎」
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結局どういった存在なのか、背後に何がいるのか。全然分かっていない。
―――…そう。謎は、残されたままなんだ…。それを忘れてはいけない。
パシン!
「来ないで!」
「っ……!?なのは……!?」
「……ごめん、なさい…。もう、神夜君の事、信用できない…!」
―――そして、もう一つの謎と共に……“不屈の心”が、再燃した。
=out side=
「………何とか、一件落着…かの」
「見た感じは…ですけどね」
白く、白く何もない空間。その中心で、レンズのようなものを男女が覗いていた。
「まさか、封印内で動きがあるとは…」
「盲点じゃったな…。これからは、そこも注意しておこう」
「はい。これからは、見逃さないようにします」
話している内容。それは、優輝達を襲った男の、その背後の存在についてだった。
「干渉を全て打ち消す事は…不可能となってしまったな…」
「あの人形が降り立ったのが原因で、この下界は私達の世界に近づいてしまいましたからね…。…今度、力を蓄えた状態で干渉してきた場合は、阻止できません」
「……その時は、おそらく封印も…」
「はい…」
深刻な様子で、二人は今回の影響を話し合う。
優輝達を襲った男の影響で、優輝達のいる世界と、二人のいる世界の位相が近付いてしまい、干渉を受けやすくなってしまったのだ。
「それにしても、この二人…」
「…まったく気づけませんでしたね…」
レンズにある場面が映し出される。
それは、あの男が天使のような容姿に変化した二人に消滅させられる場面だった。
「えっ、お二方共本当に気づいてなかったんですか?」
「…そういうお主は気づいておったのか?」
突然後ろから、もう一人女性が声を掛ける。
その声に対し、老年の男性はまるで気づいていたかのように聞き返す。
「まぁ、私も元天使ですし」
「…元同族だからこそ気づける…という事かの」
「そんな感じです。私も偶然気づいた感じですし」
男性の問い、女性は答える。
「とにかく、今回は何とかなったが、次もそうとは限らん。なるべく、こちらで処理するように心掛けねばな」
「そうですね」
そういって、三人はそれぞれの持ち場へと戻っていった。
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