第4章:日常と非日常
第119話「残された謎」
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=優輝side=
「……っづ、ぅ……」
体中に走る痛みに身をよじらせながら、僕は目を覚ます。
目を開け、視界に入ってきたのは…見た事のある天井だった。
「ここは……アースラの医療室か…」
「…目を覚ましたみたいだな」
「クロノか…」
すぐ傍に、クロノがいた。
どうやら、人手が足りないらしく、クロノも治療の手伝いをしていたようだ。
「……くっそ、無理しすぎたか……」
「君は一体何をしたんだ…。体がこれ以上ないぐらいに酷使されていたぞ…。それこそ、以前のなのはを数段悪くしたように。」
「文字通りの無理をしたんだ…。結果、この有様だが…」
さて、クロノの呆れた溜め息を聞いた所で、気になる事を聞いて行こうか。
「…どうなった?それと、そっちは何があったか把握できているか?」
「順を追って説明していこう」
痛む体を何とか起こし、クロノの説明を聞く。
「先に目を覚ましていた帝、椿、葵に話はある程度聞いた。事の発端は帝が君との特訓に少々遅れ、急いで移動していた時に、例の男が現れたとの事だ」
「そこから交戦し…王牙は敗北した…と」
「ああ。聞けば、どんな攻撃や魔法、霊術も通用せずにすり抜けるとか…。そのせいで、帝は最大の攻撃を放ったにも関わらず、敗北したと…」
「その通りだ。…で、そこへ僕らが駆け付けた」
王牙は一番最初に戦闘不能に、椿と葵は頑丈だったから僕より先に目を覚ましたか。
他はどうやらまだ眠っているらしいが。
「こちらはアリシア達に聞いたんだが、君と椿、葵、司、奏の五人で駆け付け、アリシア達になのはや僕ら管理局に連絡を取らせたようだな」
「ああ。何せ、その時は王牙の攻撃がなければ気づけない程の結界を張れる手練れだと思っていたからな。僕らだけでは倒せないと思った」
「…結果から言えば、それでも全滅したようだが…」
「耳が痛い話だ」
結局どうなったか聞きたいが…少し後回しだ。
「その結界は魔力に似せた未知のエネルギーで張られており、内側に入る事はできても、外部からは完全に遮断。脱出する事も叶わず、使い魔契約による魔力供給なども途切れると聞いたが…」
「ああ。ついでに言えば、結界に解析魔法の類は効かず、神降しも不可能だ」
「……聞くだけでも厄介なものだな」
実際に遭遇すれば厄介なんてものじゃないけどな…。
「そして、例の男…優輝にそっくりと聞いたが…」
「ああ。細部は違ったが、僕と見た目がそっくりだった。僕をもう少し成長させた感じだな。…中身は全然違うが。」
「みたいだな。帝のエアに記録映像を見せてもらったが確かに
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ