0119話『それぞれの花火大会模様』
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てくださいね」
「………ああ。ありがとう、古鷹。大丈夫だよ。古鷹のその気持ちだけでもうずいぶん気持ちは和らいだから」
「そうですか! よかったです」
それで私達は花火が終える時まで空を眺めていたのであった。
違う場所では海外勢の艦娘達が、
「ジャパンの夏……とてもビューティフルですね」
「そうね。ドイツでもこんなのはあまりないから見ていて飽きないわ」
「アメリカもそうね! とっても綺麗だわ!」
ウォースパイトが、ビスマルクが、アイオワがそれぞれ空を見上げて日本の花火を美しいと感じていた。
また違う場所では空母たちが、
「赤城さん、やはり日本の風物詩はいいものですね」
「そうですね、加賀さん。やはり……日本の花火はいいものです」
「そうですね赤城さん」
「多門丸にも見せたかったなぁ……」
「翔鶴姉、また来年見に来ようね」
「そうね瑞鶴」
一航戦、二航戦、五航戦のみんなが騒いでいた。
またある海上の上では深海棲艦が襲ってこないか哨戒をしている川内の代わりに阿武隈率いる水雷戦隊が遠くから見える花火を見て、
「ここからでもちゃんと見えますね! みなさーん、周囲を警戒しながらも花火を楽しみましょうねー」
「「「はーい!」」」
阿武隈はそれで駆逐艦のみんなに指示をしながらも花火を見て笑みを浮かべていた。
そして鎮守府で待機している面々も、
「おっ! 花火の音が聞こえてきたわね!」
「見えるかしら……?」
「いい音を鳴らしているわね」
それでせめて音だけでもと楽しもうとするものや寮の上に登って楽しんでいるものもいた。
そして駆逐艦のグループも少しお茶目を発揮していて、
「照明弾でも上げようか!」
「いやいやダメでしょ! せめて普通に花火セットを用意して普通に楽しもう!?」
皐月を筆頭にはしゃぐ子達が後を絶たないでいた。
それでもなんとかお姉さん組が場をなんとか宥めていたんだけどどうにかなりそうであった。
みんながみんな、撃ち上げられる花火を見上げて楽しんでいた。
そして一同は同じ考えをする。
それは、
『また来年もこの綺麗な花火を見るために生き残ろう』と……。
花火が撃ち終わりだしたので私達もそろそろ撤収しようかという話になっていた。
そんな時に川内がその手に花火セットを持ってやってきていた。
そしてその目は爛々と輝いていて、
「提督……? これだけで終わりって訳じゃないでしょう? 私達の花火大会はまだまだこれからが本番だよ」
「そうか……それじゃ帰ったらみんなで盛大に花火をしようか」
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