ターン77 鉄砲水と五行の竜魂
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あり、次のドローによってはそれがさらに増えて5枚になる。そして僕のライフは現在、1400。終焉の使者の効果1発で僕を仕留める圏内に持っていくためには、ここでイーグルが装備カードとなっていることが必要不可欠だったのだ。ジュラゲドのもう1つの効果を使って無理にダメージを通す方法もあったが、次の僕のターンを確実に凌ぐためモンスターの頭数を残しておく手を選んだのだろう。
こうなると、この勝負は僕のドロー次第。上級モンスターや最上級モンスターを引ければ、アドバンス召喚でこちらのカードの合計数を減らすことができるだろう。だが下級モンスターや永続魔法、罠なんかを引いてしまった場合、消費することができずにダメージが増やされて終わる。
「く……!」
どちらを引けるか、可能性は五分五分といったところ……いや、違うか。腹の底から笑いがこみあげてきて、堪えきれずに口の端が歪む。
「失敗したね、ミスターT」
「ほう?それはどういう意味かね?」
「よりにもよってこの僕に向かって、そんなデッキトップ次第の勝負を仕掛けるなんてさ。それを引いたら勝てるってんなら、この場で今すぐ引いて見せるさ!僕のターン、ドロー!」
そうだ、僕のデッキはいつだって、僕が願えば応えてくれる。だからこそ僕はこれまでも、自分よりはるかに強いような相手とも戦ってこれたんだ。それはこれまでも変わらないし、これからだってずっと一緒だ。デッキトップにそっと指を掛けると、不思議と心が落ち着くのを感じた。
もう大丈夫だ。このドローで、全部終わらせよう。決意を込めてそのカードを引き、そっと表に向けて確認する。ほら、引けた。
「これで終わりだ、ミスターT!ジュラゲドをリリースして、粘糸壊獣クモグスを攻撃表示でそっちのフィールドに特殊召喚!」
「このタイミングで……2枚目の壊獣カードを……!」
粘糸壊獣クモグス 攻2400
「これでジュラゲドの効果はもう使えない、バトルだ!F・G・Dで、クモグスに攻撃する!」
5つの首がまたしても動き、螺旋状に絡み合い1本の極太光線と化したブレスが闇を切り裂いて飛んでいく。
F・G・D 攻5000→粘糸壊獣クモグス 攻2400(破壊)
ミスターT LP1900→0
「さあミスターT、どうせまた生きてるんでしょ?今度こそ洗いざらい、知ってること全部吐いてもらおうか!」
「ふっ、今君の目の前にいる我々も、そして君が知っていることも。全てはまだ、真実の断片に過ぎない。いずれまた会おう」
「あ、コラ待て!」
今回も捕まえようとはしたものの、またしても時すでに遅く。捨て台詞と共に煙のように消えていくミスターTを睨みつけるも、結局そのまま見送ることしかできなかった。
『放っておけ。どうせまた
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