590部分:第四十六話 馬岱、乳を羨むのことその四
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第四十六話 馬岱、乳を羨むのことその四
「桃香さんの貞節が危なくない?」
「それは大丈夫ですよ」
「魏延さんはそういう人ではありませんから」
孔明と鳳統はここでもこう話すのだった。
「確かに危険な香りはしますけれど」
「むしろ」
「そうなのよね」
「そっちの方がね」
不意にだった。楽しげな顔で言い合う二人だった。
「楽しいし」
「見ていてね」
「あら、二人共わかってるわね」
黄忠はそんな二人の笑顔を見て口元を綻ばさせる。
「そうなのよね。そういうのが面白いのよ」
「今の言葉は何かな」
関羽が黄忠の言葉に突っ込みを入れる。
「何処かの書き手みたいな言葉だな」
「妙に男らしい言葉なのだ」
張飛も突っ込みを入れる。何はともあれであった。
一行は温泉に入った。服を脱ぎ髪の長い面々は上で束ねそれで入る。その中でだった。
ふとだ。張飛が馬岱を見て言う。彼女の髪も上で束ねられている。
「蒲公英も髪長いのだ」
「あれっ、今気付いたの?」
「何かそういうイメージがないのだ」
「普段は後ろで束ねてるからね」
にこやかに笑って話す馬岱だった。二人も他の面々も既に湯舟の中にいる。そうしてその中で話をしているのであった。その中でだった。
「だからそれはね」
「そう見えないのだ」
「そうなの。それにしても」
馬岱は馬岱で趙雲を見て言うのだった。
「星さんも髪の毛長かったんだ」
「ふふふ、今気付いたか」
「後ろを一条伸ばしてるんですね」
「そうだ。短く見せているが実はだ」
「そうしてるんですね」
「そうだ。それでどうだ」
こう話す趙雲だった。
「面白い髪型だろう」
「そうですね。短いようでそれでいて長いっていうのは」
「私自身これが気に入っている」
そうだというのであった。
「だから続けているのだ」
「私もそうしようかな」
馬岱はここでこうも考えるのだった。
「髪の毛を一条だけ伸ばすの。しようかな」
「止めた方がいいじゃないのか?」
従姉が彼女に言ってきた。彼女も髪を上で束ねている。
「似合わないと思うぞ」
「似合わないかな」
「ああ、そう思う」
こう従妹に話すのだった。
「御前にはな」
「そうかな」
「蒲公英は髪全部伸ばしてる方がいいと思うな」
「姉様みたいに?」
「まあそうだな」
実際にそうだという馬超だった。
「髪型って結構難しいからな」
「そうだな。私もな」
今度は関羽だった。
「実は短くしようと思うこともあるがな」
「絶対に止めた方がいいですよ」
馬岱がそれを止めた。
「愛紗さんはやっぱり髪が長い方が」
「それを常にそう思う」
実際にこう言う関羽だった。
「それでだ」
「その髪型でいくんですね」
「そ
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