ペルソナ3
1778話
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さい」
部員には信頼されているのだろう。その部長の言葉に他の皆も意識を切り替える。……少なくても、表向きは。
もっとも、女子弓道部の部長は一種のカリスマ性があるが、男の方はそうでもないらしい。
女の部長に出番を取られ、何かを言おうとした様子で固まっている人物が見える。
多分、あれが男子弓道部の部長なんだろうが。
特に何か特徴があるとは思えず、恐らくだが何となく成り行きで決まったのだろうと、そう思えた。
勿論何か明確な理由や証拠があってそう思っているのではなく、何となくそうなのではないかと、そんな考えからだが。
「ほら、そっちもしっかりと練習しなさい!」
女子弓道部の部長に言われ、男子弓道部の方も練習を再開する。
……こうしてみると、実質的に女子弓道部の部長が弓道部全体の部長といった感じなんだな。
あくまでも、俺が見た限りではだが。
「ふぅ」
そんな他の部員達の様子を見て、ゆかりは安堵の息を吐く。
これ以上質問責めにされるのは、避けたかったのだろう。
だが……その考えは甘いと言わざるを得ない。
「ゆかりに対する質問は、部活が終わった後でしっかりするから、それまで各自何を聞くのかしっかりと意見を纏めておくように」
『はーい』
「え? ちょっ!」
突然の部長の言葉に、ゆかりは慌てて何かを言おうとするが、それは既に遅かった。
皆がゆかりに対する追求を止め、練習に戻っていったのだから。
「あー、もう! 別に私とアクセルはそういう関係じゃないんですからね!」
そんな声が弓道場に響き渡るのだった。
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