ペルソナ3
1778話
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ゆかりが美人と可愛いの中間的な存在だとすれば、今俺の前にいる女は美人方向に偏っていると言うべきか。
また、この世界ではそれ程珍しい事ではないのだろうが、髪の毛が赤いというのも特徴的だ。
……てっきり、あの真田ってのが主人公なのかとも思ったが、同じように俺の注意を引くような女がいるとなると、やっぱり真田とかいう男は別に主人公ではなかったと考えてもいいのか。
ゆかりをからかう為に、ちょっとこうして月光館学園の中に来てみたんだが、大きな収穫があったな。
後でゆかりにちょっと聞いてみるか。
そう判断し、校舎の中を色々と歩き回り……ようやく弓道場と思しき場所を発見する。
何だかんだと、月光館学園の中に入ってから30分程が経っていた。
いっそ、影のゲートを使って転移した方が早かったんじゃないだろうか。
ともあれ、弓道場は弓を射る場所なだけあってかなりの大きさを持つ。
それこそ、あのボクシング部のリングがあった建物よりも大きな建物で、そこでは現在大勢の部員が練習をしていた。
「ちょっと、ゆかり。どうしたのよ。何だっていきなりこんなに上手くなってるの!?」
「あー……あはは。ちょっとまぁ、殻を1枚破ったってところかな」
「殻を破ったにしても、ちょっと凄すぎない?」
何人かの女の部員に詰め寄られている、俺の相棒を発見する。
……まぁ、こうなるのは何となく分かってたけどな。
実際、命を懸けた戦闘を潜り抜けたのだから、殻の1枚や2枚破っても特に不思議なことはない。
実戦というのは、それだけの意味を持っているのだ。
1度の実戦は数ヶ月分の練習量に匹敵するとか何とか聞いた事があるが、まさにそれを証明したといったところか。
勿論それは根底にある基礎がしっかりとしていなければ、意味のない話ではある。
もし何も知らない奴が実戦を経験しても、それが糧になる事は間違いないが、それでもゆかりのようにかなりの力を発揮するのかと言われれば……ちょっと難しいだろう。
「そ・れ・よ・り。ゆかりには聞かなきゃいけない事があるでしょ?」
「あ、そうそう。何でも『あの』ゆかりに彼氏が出来たんだって? 私なんか、ゆかりと同じ部活だってだけで、何人ものクラスの男に聞かれたんだから。全く、そんなに気になるなら、いざって時に右往左往しないようにアタックしておけばいいのに」
「ちょっと、『あの』って何よ、『あの』って。てか、アクセルとは別にそんな関係じゃないわよ!」
「ふーん。……ま、ゆかりがそう言うのなら、そういう事にしておいてもいいけどねー」
「ちょっと、だから!」
「あ、もしかしてゆかりの弓の腕が急に上がったのって、彼氏が出来て日常生活が充実してるから? ほら、弓って射る人の精神が強く出るでしょ」
「だーかーら! アク
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