ペルソナ3
1778話
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の外にファンを多く集めている理由らしい。
しかも実力で。
だが……少し不思議だ。
いや、勿論こうして見る限りでは、真田だったか? その男は他の奴よりも高いボクシング技術を持っている。
しかし、逆に言えばそれだけでしかない。
そもそも、他より凄いと言っても、所詮は学生レベルのボクシングでしかない。
W世界のデュオや五飛といった面々と試合をすれば、間違いなく真田とかいう奴が負けるだろう。
……にも関わらず、何かこう、俺の注意を引くだけの何かがあるように思えるのだ。
何だ?
ボクシングとしての技量で何か突出したものがある訳でもない。
なのに、何故俺はこの男が気になる?
荒垣と似たような何か。
数分の間真田とかいう男の様子を見ながら考えていたが、結局は何も見つからず……俺はその場を後にする。
もしかして、あの真田って奴がこの世界の原作となった話の主人公なのかもしれないな。
だからこそ、何か注意を引くものがあった。
そういう可能性は、十分にある。
原作の中でも重要な役どころだからか? とも思ったが、それだとゆかりに反応しなかったのが疑問だ。
勿論、実際にはゆかりは原作では既に死んでいたという可能性は十分にある。
そもそも、俺がこの世界にやってきた時も、ゆかりはスライムもどきに襲われていた。
だとすれば、もしかしたら俺が介入しなければ、ゆかりは影に殺されていた可能性は十分にある。
そして、あの妙な現象による最初の犠牲者となっていた可能性は否定出来ない。
そんな風に考えながら、月光館学園の校舎の中を歩く。
一応靴は脱ぎ、スリッパを履いての移動だ。
……弓道場を探すのなら校舎の中に入る必要もないのだが、この校舎がどんな場所なのか一度見てみたかったというのがある。
この校舎が、あの現象の中では塔になるのだから。
もっとも、塔になれば中は空間的に色々とおかしな感じになっているのだから、あまり参考にはならないと思うけど。
だが……そんな風に考えながら校舎の中を見て回っていた俺は、予想外の者を見つける事になる。
「では、書類はその通りに頼む。……昨日の件はどうなった?」
「はい、そちらは裏を取ってあります。残念ですが、月光館学園に苛めがあるのは間違いないかと」
「……処刑だな」
そんなやり取りが聞こえてきたのだ。
いや、それだけであれば特に問題はない。
処刑という言葉は色々と過激だが、あくまでもそれだけだ。
だが……その人物は、先程の真田とかいう男と同じく何だか妙に注目してしまう。
それはつまり、あの女がこの世界の中でも何らかの重要な要素だと、そういう事だろう。
こうして女を見ると、その外見はゆかりに勝るとも劣らぬ程に整っている。
いや、
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