第四十話 神戸に帰ってその二十四
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「どう?」
「そうね、勉強の前にね」
私は少し考えてから答えました。
「お願いするわ」
「それじゃあね」
「それで何処に行くの?」
「いつも海水浴場の方まで行くの」
「父さんと一緒にな」
お父さんも言ってきました。
「そうしているんだ」
「じゃあお父さんと三人で行くの」
「そうなるな、じゃあ行くか」
「三人でね」
「私達はお留守番してるから」
「何かあったら連絡するわね」
妹達はこう言ってきました、連絡は携帯でします。やっぱりいざという時に携帯は必要です。つくづく思います。
「それじゃあね」
「行ってらっしゃい」
「海水浴場に行っても」
ここで私はふと思いました、海と聞いてです。
「まだ朝早いし」
「もうシーズン終わったぞ」
お父さんもこう言ってきました。
「海月も出るからな」
「そうよね」
「だからプールだ」
今人が泳いでいる場所はといいますと。
「人がいるのはな」
「そうなのね」
「もう静かになった」
海水浴場の方もというのです。
「海の家も儲けたそうだ」
「一夏で凄く儲かるっていうけれど」
聞く限りではです、何か海から侵略してきた女の子が何故か常夏の海の家で強制労働させられているギャグ漫画があったそうですが。
「本当かしら」
「忙しいことは確からしいな」
「それで忙しいだけ」
「儲かるだろうな」
実際にというのです。
「やっぱり」
「そうなのね」
「まあお金の話はいいとしてな」
お父さんもお金への執着はありません、そうしたものよりも家族やお友達の方が大事と考えているみたいです。
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