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SAO:tr6―お人好し―
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くても大丈夫な気がする。

「必要だから行こうよって言っているんだよ」

 でも、私はそんなの納得いきません。なので、ドウセツも一緒についてもらう。
 それに今、私とドウセツはパーティーを組んでいるんだ。置いて行くなんて、できるわけないじゃないか。

「それに私は知っているんだよ。ドウセツは口悪いし可愛いところも見せないし、常にドライだよ。それでもさ、ドウセツは優しいじゃない」
「違う」
「違わない」
「違う」
「違わない」
「バカ」
「バカで結構」
「変態」
「今関係ないじゃん!?」

 ドウセツは未だにその場から離れずに顔を背けている。不機嫌オーラが半端なく伝わってくる。
 それでも引くわけにはいかない。

「やっぱり、ドウセツは優しいんだと思うよ」
「まだ言うの?」
「言うよ。優しくない人ってさ、相手のことなんてなにも想わないんだと思うんだ。例えば、相手が嫌な想いをさせたり、人を悲しませたり、嘲笑う人が優しくない人。ドウセツは……冷たいけどさ、相手のことを想ってくれるじゃんか」
「……別に、事実と結末を推測しただけよ」
「それでも相手のことを考えたことは間違ってはいないし、何よりも私に教えてくれたじゃない。ドウセツは私の性格、知っているよね」
「バカで変態」
「バカでも変態は違う! ……いや、バカかもしれない。賢いやり方なんて私にはわからないから、効率の良い方法があるのかもしれない。私はただ行動に移さないと後悔してしまう恐れがあるから、そういう意味では私はバカかな」

 自分が本当に正しいのかなんて言えない。でも間違っているとは思いたくはない。だから、がむしゃらに頑張るしかない。
 行動せずに立ち止まったまま後悔はしたくない。助けられる方法があったはずなのに、気づいた時には手遅れになってしまった後悔の辛さを私は知っている。
 そうだ。これは人のためでもないんだ。

「私は……コーバッツに後悔した想いをさせたくない。そして何よりも自分が後悔したくないだけに『軍』を助けようとしているだけなの」

 ここからは私のわがままになってしまう。
 でも、自分のために言わないといけない。

「だからさ、ドウセツには悪いんだけど……私のために手助けをしてくれると助かるの。お願い、手伝ってもらえるかな?」
「…………」

 ドウセツは何も言い返しては来なかった。それこそ人の話を聞いたのか、無視されたような態度をとっていた。でも、無表情ながらも多少なり怪訝を表す顔をこちらに向けてきた。

「反論しないの?」
「反論させてくれないのよ」

 ドウセツはため息をつくと、私に睨みつけながらも不機嫌オーラが漂うものは収まったようだ。

「……好きにして」

 そう言うと。立ち上がって
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