SAO:tr6―お人好し―
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、その……うん、ドンマイ。
「仕方ないよ。兄とアスナは一層のボス攻略の時からの知り合いだったから仲良いんだよ。しかも今回はアスナから兄に誘ってきたの」
「何ィ!? あ、アスナさんから誘ったのか!?」
「……兄が積極的に美人さんを誘えると思う?」
「あ、いや……それもそうだな」
そこを納得できるあたり、クラインも兄のことわかっているようだ。
「おまけにアスナの方が脈ありな感じがするんだよね。兄といる時、結構良い笑顔になること多いんだもん。だからクラインに恋人フラグは立たないと思ったほうがいいよ。というか諦めたほうがクラインのためになるって、どうせ頑張ってもごめんなさいの一言で玉砕されるのがオチだから」
「容赦ないな、俺にも可能性をだな!」
「ないってば」
「ほんと、容赦ねぇなぁ……」
だって、私が望んでいることでもあるんだもん。兄の恋路にクラインを割り込んでアスナを奪ってその恋が実る展開はクラインしか望んでいない。それに割り込んだとしても今更クラインにアスナが惚れるって全く想像出来ないんだよね。想像できないってことは、現実にするのは無理に等しいことでもあるよね。
「とりあえず、クラインは変に邪魔しないことね」
「じゃあ、じゃあド」
「駄目」
「まだ言い終わってないだろ!」
「駄目だって! ドウセツは私と組んでいるし、あとドウセツが他のプレイヤーと一緒にいるのが嫌」
「自分の物みたいに言っているけどよ、ドウセツさんはおめぇのものじゃないんだろ!?」
「私の物だよ」
「自身満々に言うなよ!」
「だって、そうでも言わないとクラインに取られるんだもん」
「たく、お前ってやつはたまに怖いこと言うよな……」
何で怖いと思うのさ。健全な女の子だったら彼氏に出来たら嫌に思うでしょ?
えっ、違う? あっそう……。
「なぁ、キリカ……お前は俺のことどう思っていんだよ」
「どう思うって……」
私は少し悩み始めた。というのも私とクラインの関係は難しくないんだけど、そう簡単に表す様なものじゃない気がするんだよね。
私が昔、自暴自棄になっていた頃は必死になって私を案じていたこともあったし、兄のことも連れていかなった事に負い目があると気づいて案じていた。女好きなところは……ちょっとどうかとは思うけど、私はクラインの人柄に惹かれているんだよね。クラインとお喋りするって結構楽しいんだよね。
だからそういう意味では……。
「……兄とは違う、お兄ちゃん的な存在?」
私が思うクラインの印象はこれだろう。兄とは違う、呆れるところは多いけど頼れる血がつながらないお兄ちゃん。
「キリカが妹ねぇ……」
「なんか不満なの?」
「そうじゃねぇって、俺もキリカは妹みたいだと思い始めたんだよ
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