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SAO:tr6―お人好し―
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持たないし、スタイル優先で持たないって人もいるけど、君の場合はどっちでもないよね」

 ふむ、言われてみれば……というか兄は最初から盾なしの片手剣一筋だ。昔っからそういうスタイルだったから全然気にすることなかったんだけど……兄の反応がちょっと変な感じがした。
 双子故の直感というやつか、なんとなくだけど別の理由もある様な気がしてならない。

「「怪しいなぁ」」
「な、何でお前まで疑うんだよ」
「いや、アスナの言った通りだよ。絶対になんかあるでしょ? 例えば、盾を外して俺カッコイイぜ! 的なわざわざ負担をかけて、モテるためだとか」
「そんなんじゃないからな」

 そうだろうね。ゲームに関しては兄は外見に関してはそこまでこだわらないからね。

「それにキリト君、リズに作らせた剣使っていないみたいだけど?」
「そ、それは……」

 アスナが言うリズって、前に兄が言っていた鍛冶師だよね。別に剣を作らせてもらうのは普通なこと……って、ちょっと待って。それっておかしくない?
 当時気にしていなかったことだけど、今になって疑問に思う事があった。
 今現在、兄が使っている片手剣、エリシュダータは五十層のボスのラストアタックで手に入れたドロップアイテム。それはかなり強力な物なのか今現在も兄のメインウェポンとして愛用している。
 サブウェポンとして兄が鍛冶師に剣を作らせるというのもあるのかもしれないけど、口ごもる兄を見る限り別の理由があるに違いない。

「まあ、いいわ。スキルの詮索はマナー違反だもんね」
 
 けど、問い詰めるのはここまでだね。アスナが言う様に、これ以上はマナー違反だ。スキル情報って結構大事なことだからそれで人間関係とかこじれることもあれば命を失う可能性もなくはないだろう。
 ……それに。
 私も兄に隠しているからお互いさまなんだよね。
 ふと視線をアスナに移すと、彼女は時計を見て目を丸くしていた。

「わ、もう三時だ。遅くなっちゃったけどお昼にしましょうか」
「なにっ」

 兄は途端に色めき立つ。
 あーあれか、手作り料理と言うお弁当タイムね。人のこと言えないけどうちの兄は結構食い意地を張っていてSAOの食に関することはゲームの知識と同等に高い。おまけに料理スキルをコンプリートしたアスナの料理を食べられるのだから嬉しいわけがないでしょうね。
 ただ……アスナの手作りお弁当を食べられるなんてずるい。

「兄の畜生め、こうなったら私達もお弁当食べよっか?」
「正確には私が作ったお弁当よ。貴女はパンだけでしょ?」
「細かいこと気にしない! それにストロングスの件もあるし食べてもいいじゃない」
「小さい女ね」
「だったら巻き込んだ件に謝罪を要求するけど」
「なんのことかしら? ストロングスの
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