【守り続けたいもの】
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」
「──ヒマね、将来ネジおじさんのお嫁さんになりたいの……」
お粥を食べ終え、お薬を飲んでベッドの中で安静にしている最中、ヒマワリは熱で火照ったぼんやりとした表情でネジを見つめ、ふとそう言った。
「な…、何を言い出すんだい、ヒマワリ」
「ふふ……いいじゃないネジ兄さん、私は許しちゃうよ」
「あ…あのなぁ、ヒナタまで──」
ネジは少し顔を赤くして困った表情になる。
「大体、ヒマワリが大人になる頃には俺も大分歳を取ってだな……」
「大丈夫……ヒマ、おじさんの介護してあげるから……」
「い、いや、そこまで老人というわけでも……」
「ネジおじさん……ヒマのこと、キライなの……?」
今にも泣きそうに瞳を潤ませるヒマワリに、ネジは慌てて首を振る。
「そんなわけはない。す、好き……だとも」
「えへへ、よかったぁ……。──すぅ」
若干戸惑い気味とはいえ、ネジの笑顔と言葉に安心したように瞳を閉じて眠るヒマワリ。
「……さっきのは、うわごとのようなもの、だよな」
「そうかしら、女の子って案外本気だったりするから侮ってはいけないわ、ネジ兄さん」
どこか楽しそうに微笑むヒナタ。
「そ、それはともかく、あれだな……ヒマワリが一時的にも白眼になって強烈な柔拳を使って見せたのはやはり、ヒナタ譲りだな」
ネジは話を逸らそうと努める。
「私にっていうより……ネジ兄さん譲りだと思うわ。きっと修行を積めば、ネジ兄さんのように強くなる。けれど……日向の術を受け継ぐ事や忍の道だけじゃなく、色んな将来の道が開かれているから、ヒマワリには何も縛られず自由に自分の道を見つけてほしいわ」
「あぁ……そうだな、俺もそう思うよ。今はまだ難しくともボルトもきっと、父親としてのナルトも火影としてのナルトも理解出来るようになる日が来るだろうな」
「えぇ、そうね……。ナルト君にとって里のみんなも家族。その大きな家族を大切に守って行きたいというのが、ナルト君の想いだから」
「──ナルトには及ばないだろうが、俺も今ある目の前の家族を守って行きたいと想っているよ」
ネジはふと写真立ての方に目をやり、自分も共に写っている新生うずまき一家との笑顔の写真に、愛おしそうに目を細めて微笑みを向ける。
「ふふ……ありがとうネジ兄さん。私だって、日向の家族やネジ兄さんを守って行くからね」
「フフ、ありがとう……ヒナタ」
「──・・・ネジおじさぁん、ヒマが、介護してあげるねぇ……むにゃむにゃ」
「あら、ヒマワリったら夢の中でネジ兄さん……ネジおじさんを介護してあげているみたいね」
「いや、まぁ……ヒマワリに介護されるのは嬉しくないわけはな
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