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NARUTO日向ネジ短篇
【守り続けたいもの】
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 七代目火影のナルトが心配そうな面持ちでヒマワリの部屋に入って来る。

「ヒマワリが熱出したって聴いてよ、居ても立ってもいられなくて──」

「どーせまた影分身なんだろっ?」

「違うってばよボルト、影分身の方を火影室に置いて来た。後の事はシカマルに任せて来たんだってばよ。……ネジもヒマワリを心配して来てくれてたんだな、ありがとよッ」

「あぁ、ナルト……よほど慌てて来たんだろうが、火影の羽織りを逆に着ているぞ?」

「げッ、マジか…!? 気付かなかったってばよ」

「はん、ダッセー火影だってばさっ」

 ボルトはそう言いつつも、本体で父親のナルトが帰って来た事が内心嬉しいようだった。




「──まだ治ってねーけど、ヒマワリがハンバーグ食べたいって言ってんだからハンバーグ作るんだってばさ!!」

「駄目だボルト、風邪の時は消化の良いお粥だってばよ!!」

「お、落ち着けボルト、ナルト。余り騒いでいると…!」

 台所で二人の仲裁に入ろうとするネジだがその時、ただならぬオーラを発したヒナタが───

「ちょっとあなた達……ネジ兄さんはともかく、騒ぐなら外に出ててちょうだいっ!」

 ネジはお咎めを喰らわなかったようだが、ボルトとナルトは晩ご飯抜きで外に追い出された。

「ひ、ヒナタ……何も二人を家から追い出さなくとも──」

「大丈夫よ、きっとナルト君が一楽のラーメンにでもボルトを連れて行ってくれるだろうから。……それに、たまには二人きりにさせるのもいいと思うの」

「まぁ……そうだな。ナルトが火影になってから、なかなかそういった時間も取れていないからな」

「えぇ、いい機会だもの。……その代わりと言っては何だけど、ネジ兄さんは私と一緒にヒマワリの看病をお願いしますね」

「あぁ、もちろん」




「──ヒマワリ、ハンバーグはまだ駄目だけど、お粥を作って来たわよ。食べられそう?」

「うん……食べる……」

「じゃあ……お母さんとネジおじさん、どっちに食べさせてもらいたい?」

「え、いや、それはもちろんお母さんであるヒナタが──」

「ネジおじさんが、いいなぁ……」

「え…? いいのか、俺で」

「ヒマワリがいいって言ってるんだもの、食べさせてあげて、ネジ兄さん」

「あ、あぁ……それじゃあ──」

 ネジがスプーンに掬ったお粥をフーフーして冷ましてから、ヒマワリの口にそっと運んであげる。

「……どうかな、ヒマワリ?」

「うん……あんまり味わからないけど、もう少し食べれるよ……」

「そうか…、風邪を引くと味覚が鈍くなったりするからな……。じゃあがんばってもう少し食べような、ヒマワリ。そのあと、お薬も飲まないとな……
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