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転生とらぶる
ペルソナ3
1777話
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けど、それは本当かな?」

 どうやら、さっきの女が言っていたゆかりのスレが云々って話は出任せとかそういうのじゃなかったらしい。
 俺に話し掛けてきた奴以外の連中も、俺が何と言うのかをじっと待っている。
 ……それどころか、帰る途中に俺の近くを通った奴も興味深そうにこっちに視線を向けていた。
 そんな視線を向けられながら、俺はどう答えたものかと考える。
 そして俺が何故この月光館学園にやって来たのかを考えると、ここで俺が口にすべき答えは1つしかないだろう。

「俺とゆかりが付き合ってるのかどうかはともかく……そうだな、夜に一緒にいた仲であるのは間違いない」

 その一言がもたらした効果は、絶大だった。
 何と言えばいいのか、顔色が急速に青く、もしくは白くなっていくのを目の前にした感じか。
 まさしくそのままといった感じの表現だが。
 だが、そういう表現が相応しい光景だったのは間違いない。
 特に俺の前にいる3人はその傾向が強かった。
 ……そこまでゆかりに好意を抱いていたのか?
 ただ、ゆかりの性格を考えれば、男に対して一線を引いてるように見える。
 ある程度の距離までは誰とでも仲良くなるが、一線は絶対に越えさせないような。
 まぁ、俺の場合は事情が事情なのであっさりとその一線を超えてしまったが。
 ともあれ、ゆかりは普通の相手に対してはそんな感じの対応をしている。
 この男達がそれを理解しているのかどうかは分からないが、それでもゆかりを好きな男達にしてみれば、夜に一緒にいたというのは衝撃的な一言だろう。
 一晩をすごしたって言ってもいいし、それも間違いではないんだが……そこまで言うのは少し可愛そうだと、そう思ってしまった俺は、何だかんだと甘いんだろう。

「さて、用件は済んだな? じゃあ、俺はゆかりと待ち合わせがあるから行くぞ」

 そう告げると、男達はショックを受けた様子で動きを止め……更に周囲で俺と男達の話に耳を傾けていた者達も動きを止めているのを背に、その場を後にする。
 ネット経由、もしくは噂話経由……色々と情報が流れる伝手はあるが、今回の件は間違いなく色々と伝わるだろう。
 他の者達をその場に残しているのだが、どうせすぐにまた動き出すだろう。
 今日のネットもかなり騒がしい事になりそうだな。
 月光館学園に向かって進んでいると、ふと見覚えのある顔が歩いているのを見かける。

「よう」
「ん? おお、えっと……アクセルだっけ? ゆかりッチから聞いてるよ」

 俺の言葉にそう手を上げて返事をしたのは、俺がこの世界に来た時に初めて遭遇し、月光館学園の前でも会った……伊織順平とかいう名前の相手だった。

「そっちは伊織だったよな?」
「ああ。……にしても、アクセルがこうして学校の前
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