暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1777話
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し』
「あー……それはそうかもしれないな。ただ、借りた部屋はかなり小さいし古い部屋だぞ? 築30年って話だし」
『別にそれくらい気にしないわよ』
「まぁ、ゆかりがそう言うなら、こっちはそれでもいいけどな。……ただ、夜中に男の部屋にやってくるってのは、女子高生的に不味いんじゃないか?」
『……ば、馬鹿じゃない!? いきなり何を言ってるのよ! てか、馬鹿じゃない!?』

 相変わらず動揺すると、同じ事を2回言う癖ってのは治らないな。
 今時の女っぽい外見をしてるのに、実際には男慣れしていないというこのギャップは、からかう方に取ってはこの上ない代物だ。

「まぁ、冗談はともかくとしてだ」
『そういう冗談とか、やめてよね』

 多分に呆れの混じった言葉でそう告げてくるゆかりだったが、いつになったら耐性がつくのやら。
 ともあれ、と話を戻す。

「まぁ、それは置いといてだ。実際、この部屋を拠点にするってのはいいかもしれないな。ただ、かなり狭いぞ?」
『相談とかするだけなんだし、そんなに広くなくてもいいでしょ』
「ゆかりがいいならいいけど……で、話を戻すぞ。ついさっきその部屋にやって来たんだが、見事なまでに綺麗さっぱり荷物の類がない。そんな訳で家具とか家電とかを買う店を教える……いや、出来れば付き合って欲しいんだけど」
『うーん……部活があるけど、それが終わってからならいいわよ? 終わったら電話するから迎えに来て』
「分かった。なら、それで」
『いい? くれぐれも……本っ当に、く・れ・ぐ・れ・も、校門の前で待ってたりとかはしないでよ? 今日は凄い大変だったんだから』
「思春期ってのは、そういうもんだろ」
『あのねぇ、アクセルがそういう事を言っても似合わないわよ』
「そうか?」

 まぁ、外見年齢では10代半ば、中3か高1くらいで、ゆかりと同い年か年下にしか見えないしな。
 そう考えれば、ゆかりの言いたい事も分からないではない。

『そうよ。……とにか、アクセルはちょっと待ってて頂戴。それか、何か適当に必要な物があれば買ってもいいんじゃない?』
「いや、折角だしゆかりと一緒に買いに行くよ」
『そう? まぁ、それならそれでいいけど……いい? 最後にもう1回言うけど、くれぐれも校門前で待ち伏せとか止めてよね』

 これは、押すな、押すなよ? とか、そういう感じか?
 いや、違うか。ゆかりの性格を考えれば、本気で言ってる可能性が高い。
 ……だからこそ、からかう意味も込めてそうした方が面白くなる、か。
 ゆかりとの関係はそれなりに良好だが、これから一緒に塔を攻略していく上でよりお互いを信頼しておく必要がある。
 である以上、ここはやっぱり行動に出るべきだろう。
 そう判断し、影のゲートに身体を沈めていく。
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