Lv61 魔王アシュレイア( i )
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絶命する。
だが、アンクルホーンとバルログは、しぶとく生き残っていた。
とはいっても、それも時間の問題だろう。
なぜなら、アヴェル王子とルッシラさんの魔法剣に加え、レイスさんとシェーラさんの鋭い斬撃が、容赦なく、奴等に振り下されたからである。
4人の剣は、2体のアンクルホーンに深く突き刺さる。
そして最後に、俺が振るう魔光の剣が、バルログを斬り裂いたのである。
アンクルホーンとバルログは激しく吐血する。
【グハァッ……まさか、貴様等のようなゴミにやられようとは……ア……アシュレイア様……申し訳ございません……】
魔物達はゆっくりと床に崩れ落ちる。
と、その時……。
―― パチ、パチ、パチ ――
俺達の背後から拍手する音が聞こえてきたのである。
発生源は勿論、あの男からであった。
不気味な椅子に腰かけるレヴァンは、優雅に柏手を打ち鳴らし、満面の笑みを浮かべていた。
【クククッ……お見事です。素晴らしい腕前ですね。そして、よくぞ、ここまで辿り着きました。まずは、褒めて差し上げましょう】
アヴェル王子はレヴァンに振り返り、鋭い眼差しを向けた。
【次はお前の番だ! レヴァン!】
「レヴァン……貴方はもうこれまでよ……大人しく、投降したらどう? といっても、そんな言葉を聞く耳持ってないわね、貴方は……」
シャールさんはそう告げた後、残念そうに溜息を吐いた。
もう説得は諦めたのだろう。
レヴァンは小馬鹿にしたような笑い声を上げた。
【クハハハッ……これはいい。投降ですか……ククククッ……本当に愚か者達ですね。負ける要素がないのに、なぜ投降する必要があるのだ……クククッ。まぁいいでしょう、お前達にも見せてやろうではないか、魔の世界を統べる王の力をな……】
俺はそこで奴に言ってやった。
【下らない茶番はもういいよ、偽魔王さん……お前にそんな力はない】
するとレヴァンの表情は一変し、険しい表情で俺を睨みつけてきたのである。
【に、偽魔王だと……】
【ああ、お前は偽教皇にして偽魔王……そして、ただの裏切り者だ。本物は別にいる】
【クハハハッ、何を言うのかと思えば……お前の方こそ、下らん妄想ではないか! 馬鹿馬鹿しいッ! ならば本物は一体どこにいるというのだッ! 言ってみろッ!】
両手を大きく広げ、レヴァンは挑発してきた。
俺は奴を無視し、アーシャさん達が捕らわれた檻へと移動する。
そして、高出力の魔光の剣で、檻の扉の錠前を破壊したのである。
ちなみに錠前は南京錠タイプのモノであった。
俺は檻の扉を開く。
「では、まずは女性陣からいきましょう。フィオナ王女にアーシャさん、それからサナちゃん、檻の外に出てください」
彼女達はホッとした表情で、フィオナ王
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