Lv61 魔王アシュレイア( i )
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くしかありませんよ」
「敢えて、罠に掛かる……って事ですか?」
「はい、その通りです」
それを聞き、アヴェル王子は笑みを浮かべた。
「何か……策があるのですね。そして、それは……ヴァロム様達が関係していると見ていいですか?」
俺は無言で頷いた。
と、その時である。
【な! お、お前は……レヴァン! なぜ、お前がここにいる!】
フィオナ王女がレヴァンに向かって叫んだのである。
レヴァンは頬肘をつき、ニヤニヤしながら口を開いた。
【愚問ですね……私がここにいる理由は1つです。貴方がたを攫ったのが、この私だからですよ。そして私が……此度の黒幕という事です。御理解頂けましたかな、フィオナ王女……クククッ】
【私達を攫ったですって! 一体何の為に! この裏切り者!】
【貴方がたは餌なのですよ……クククッ……まぁ最も、彼等がここに辿り着けるかどうかすら、わかりませんがね……今頃、美しい石像と化してるかもしれませんので。クククッ】
2人がそんなやり取りをする中、俺はアヴェル王子に言った。
「さて……では、そろそろ行くとしますか」
「ええ」
アヴェル王子は背後を振り返り、他の者達に目配せする。それから入口を指さした。
この場にいる者達は察したのか、緊張した面持ちで口を真一文字に結び、ゆっくりと頷いた。
そして俺達は、アヴェル王子を先頭に、向こうの空間へと足を踏み入れたのである。
【残念だったな……レヴァン。我々は石像にはなってはいないぞ】――
[U]
俺達はアヴェル王子を先頭に、魔物達の支配する空間へと足を踏み入れた。
全員が空間内に入ったところで、俺は王子に耳打ちした。
「行きますよ、アヴェル王子」
王子は頷くと、皆に告げた。
「レヴァンは後だ! まずはあの魔物達を倒す! 行くぞ!」
そして、俺達は武器を構え、檻の付近にいる魔物達を急襲したのである。
空間に入る前から、既に呪文を唱えられる態勢でいた俺は、不意打ちのライデインを一発お見舞いしてやった。
【ライデイン】
この部屋の魔物達全てに雷の矢が降り注ぐ。
【グギャア】
【グアァァ!】
倒すまでは至らないが、魔物達はかなり辛そうに顔を歪めていた。
このクラスの魔物だと、ライデインはかなりきついだろう。ゲームならば、HPをかなり削れたに違いない。
魔物達は怒りの形相で声を荒げた。
【オ、オノレェェェッ! このゴミ共がァァ! ハラワタ裂いてくれるわッ!】
だが間髪入れず、奴等に魔法が襲い掛かる。
【イオラ】
【バギマ】
シャールさんのイオラが奴等に炸裂し、続いて、ウォーレンさんのバギマによる真空の刃が、アームライオンを切り刻んだのである。
アームライオンはそこで
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