Lv61 魔王アシュレイア( i )
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皇の衣に身を包むレヴァンがおり、檻の方へと向かい微笑んでいるところであった。多分、彼女達を嘲笑っているに違いない。
それと、檻の付近にいる魔物だが、全部で6体いた。
魔物は3種類おり、1つはアームライオンで、もう1つはバルログ、それからもう1つは、人間のような上半身に、牛のような下半身を持つ魔物であった。その魔物の上半身は、筋肉質なゴリゴリマッチョで、日に焼けたような赤い肌しており、頭部には山羊風の角、背中には蝙蝠のような翼が生えていた。顔は人間風だが、野獣のような赤く鋭い目と、青い色をした豪快な顎鬚が、人間にはない野蛮な雰囲気を醸し出している。
俺の記憶が確かなら、ゲームではアンクルホーンと呼ばれている魔物であった。
(さて……少しだが、魔物がいるな……バルログが1体にアームライオンが3体、アンクルホーンが2体か。……アンクルホーンとバルログが少し厄介だが、今の俺達の戦力なら倒せる。コイツ等は中に突入したら、不意打ち気味で、すぐに倒したほうがいいだろう。それと、さっきの会話の内容を聞く限りだと……あの檻の中では、どうやら魔法が使えないようだ……これは好都合かもしれない)
などと考えていると、アヴェル王子が俺に近寄り、小声で訊いてきた。
「コータローさん……中はどんな感じですか?」
「一応、この向こうに、攫われた方々とレヴァンがいます……それから、魔物も」
「魔物は何体くらいいるのですか?」
「6体です。奴等は檻の付近で、フィオナ様達を監視しているようですね」
アヴェル王子は意外だったのか、少し驚いていた。
「え? ……それだけしかいないのですか?」
「ええ、それだけです。先程の境界門では、味方を犠牲にした手段を用いておりますし……魔物達も急な事で、迎え撃つ態勢を整えられなかったのでしょうね。もしかすると、この建物には今、魔物はこれだけしかいないのかもしれません」
「確かに、そうも考えられますね。それはそうと、コータローさん……ここからはどう動くといいですか? 今は建前上、俺が指揮官ですが、ヴァロム様の代弁者である貴方の意見を優先します。そう、ヴァロム様にも言われてますので」
ヴァロムさんの代弁者とまで言われると、ちょっと辛いが、そうしてもらうと助かる。
ここからは、ラーのオッサンの指示通りに、俺とヴァロムさんは動かなければいけないからだ。
俺は王子に耳打ちした。
「ありがとうございます、アヴェル王子。では早速ですが、これからタイミングを見計らって、中に突入しましょう。で、入ったらすぐに、檻の付近にいる6体の魔物を始末して、まずは人質救出です」
「しかし、中は魔物達の支配領域です。罠の類もあると思いますが……それらはどうしましょうか?」
「今回ばかりは、罠に飛び込まねば、何も得られません。覚悟を決めて、行
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