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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv59 決戦の地へ
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に高貴な佇まいを見せる杖であった。とはいえ、先端部の輪は密教僧の錫杖より、かなり大きいが……。
 ラーさんは言う。
「勿論だ。それらは光の杖と黄金の腕輪といってな、非常に強力な魔導器だ。言っておくが、扱いは注意しろよ……特に、黄金の腕輪はな……」
「お、黄金の腕輪だって……」
(まさか、ここでこの名前が出てくるとは……Wの進化の秘法に使われたのと同じ物じゃないだろうな……そんな秘法がこの世界にあるのかどうか知らんけど)
 と、そこで、ラーのオッサンの怪訝な声が聞こえてきた。
「む……知ってるのか? まさか、黄金の腕輪の事も、例の書物とやらに記されているのではあるまいな……」
「いや、書いてないよ。ただ、そのまんまやなぁって思っただけさ」
 なんとなく嫌な予感がしたので、とりあえず、誤魔化しておいた。
「そうか……ならいい。この腕輪は、少々、危険な代物なのでな」
「危険?」
「ああ。この腕輪は魔力そのものを増幅させるのだが、魔物が使っても同じような効果がある。つまり、使い手を選ばんのだ。魔物の手に渡れば、大変な事になると理解しておいてほしい」
「魔力の増幅ね……わかったよ」
 話を聞く限りだと、どうやら、ゲームと同じような性質を持つ腕輪のようだ。が、微妙にゲームとは違うのかもしれない。
 この腕輪が出てきたドラクエWでは、闇の魔力を増幅するとなっていたが、ここでは光も闇も関係なく、全ての魔力を増幅させるようである。
 まぁ何れにせよ、危険な代物には変わりない。
「ところで、この光の杖というのは、どういう魔導器なんだ?」
「それは、精霊王リュビストの力を宿した杖だ」
「へぇ……って事は、精霊王リュビストって光の精霊なのか?」
「ああ、そうだ」
 ラーのオッサンはあっさりと返事した。
 今の言葉を聞き、俺の中で渦巻く1つの疑問が解けた気がした。
「ふぅん……なるほどね。それはともかく……これで、本当に魔物達の結界を封じれるのか?」
「上手くいけばな。だが、我には気掛かりな事があるのだ……」
 ヴァロムさんが首を傾げた。
「気掛かりな事とはなんじゃ?」
「ヴァロム殿は知らぬかもしれぬが……以前、コータローと共に、魔物が巣食う洞窟に行った時、そこにいた魔物が言っていたのだ。ラーの鏡でも見破れぬグアル・カーマの法という、秘法があるとな……」
 今の話を聞き、ヴァロムさんは眉根を寄せた。
「ラーの鏡でも見破れぬじゃと……」
「うむ。しかもその時、魔物達は、秘法を施した魔物は2体いると言っていたのだよ。その内、1体はコータロー達が始末した。つまり、その秘法を施された魔物が、まだあと1体いるのだ」
 ヴァロムさんはそこで、俺に視線を向ける。
「今の話は本当か? コータローよ」
「はい……本当です」
「なんとの…
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