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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv58 眠れる城の貴族
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ございます」
(思った通りだ……これで謎は解けた……)
 ここで不思議そうにヴァロムさんが訊いてきた。
「コータローよ、ソレがどうかしたのか?」
「ええ、それなのですが……」
 と、そこで、ヴァリアス将軍の大きな声が聞こえてきたのである。
【護衛の近衛騎士と魔導騎士達は、皆様を安全な王城へと避難させてほしい。ここはまだ危険なのでな。それと、道中はくれぐれも気を付けてくれ】
【ハッ!】
 その直後、王族や太守達は、魔導騎士や近衛騎士達に護衛され、この場を後にしたのであった。

 王族や太守達が去ったところで、ヴァロムさんは俺に耳打ちをしてきた。
「コータローよ、先程のレオニス殿との話は、後で聞かせてもらうぞ。それはともかく、さっきは見事な機転じゃったぞ。助かったわい」
 俺は小声で謝罪をした。
「すいません。ヴァロムさんに嘘を吐かせるような真似をしてしまい……。ああでも言わないと、混乱が起きそうでしたので……つい」
「よい。それに、お主の言ってた事もあながち間違いではなかろう。いずれにせよ、ここで魔物達を抑え込めねば……この国は滅びる。後は……嘘を誠にすればよいだけじゃ」
「ですね……」
「さて、問題はここからじゃな」
「はい」
 ヴァロムさんの眼つきが変わった。
 そう……ここからが、本番なのである。
 今までは、謂わば、序章に過ぎないのだ。
「コータローよ、ヴァリアス将軍とディオンに、これからの事を今から説明する。その後、お主の意見も聞きたい」
「わかりました」
 ヴァロムさんは2人に声をかけた。
【ヴァリアス将軍、そしてディオンよ、こちらに来てくれぬか。今後の話がしたい】
 するとそこで、他からも声が上がったのである。
「ヴァロム様、我々も話を聞かせてもらってもよろしいでしょうか?」
 それはアヴェル王子とウォーレンさんであった。
「我々も戦う準備はできています。是非、話を聞かせてください、ヴァロム様」
「私からもお願いします。攫われたミロンは、弟子であり、そして……我が師の子息でもあるのです」
 続いて、レイスさんとシェーラさんもこちらにやって来た。
「我々も話を聞かせてもらいたい。必要とあらば我等も手を貸そう。フェルミーア様から許可は頂いている。国は滅んだが、我々の姫君が、攫われたのだ。黙って見ている事などできない」
 俺はヴァロムさんに進言した。
「この方々には、話を聞いてもらった方が良いと思います」
 ヴァロムさんは頷いた。
 と、そこで、もう1人、声を上げる者がいたのである。
「お待ちください、ヴァロム様。私も聞かせてもらいます。レヴァンの件もございますのでね」
 シャールさんである。
 だが意外にも、ヴァロムさんは、微妙な表情を浮かべたのであった。
「ほう、手を貸し
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