Lv57 魔物の逆襲
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ライデインの雷の矢が、狙いすましたかのように、このフロアにいる魔物全てに突き刺さってゆく。
止めを刺すまでには至らないが、それでもこのクラスの魔物にとっては大ダメージを期待できる魔法である。
事実、悲鳴にも似た魔物達の苦悶の声が、至る所から聞こえてきた。
【グギャァァ】
【まさか、この魔法はァァァ! ギョエェェ】
ギャラリーからも驚く声が聞こえてくる。
【な、なんだ、この魔法は!】
【アイツは、一体何者だ!】
宮廷魔導師達の何人かは、俺をガン見していた。
恐らく、初めて見る魔法なのだろう。
この戦いが終わったら、面倒くさいやり取りが待っているに違いない……。
まぁそれはさておき、ライデインが魔物達に行き渡ったところで、ヴァリアス将軍が大きな声を上げた。
【魔物への攻撃を開始しろ! それから、護衛の騎士は、陛下や太守の皆様を安全な場所へ避難させるのだ!】
【ハッ!】
将軍の言葉に従い、全体が動き出した。
王族や太守、そしてサナちゃん達は、近衛騎士や魔導騎士に守られる形で、移動をし始めた。
時を同じくして、戦闘班の魔導騎士達は一斉に魔物へと攻撃を開始する。
と、その直後、王族達がいる観覧席から、大きな声が発せられたのである。
【なッ!? お前はレヴァン! なぜお前がアズライル猊下の法衣を着ている!】
声を発したのはアヴェル王子であった。
【レヴァン! 貴様、どういうことだ!】
他の者達も、それによって気付いたようだ。
多分、魔物達が衝撃的すぎて、肝心な部分に目がいかなかったのだろう。
レヴァンはライデインの直撃を受け、顔を歪めていた。
ゲームだと、80ポイント前後のダメージが期待できる魔法だ。並みの魔法使いなら死んでいてもおかしくない。つまり、奴は並み以上って事なのだろう。
と、ここで、神殿管理官に化けていたシルバーデビルが、忌々しそうに言葉を発した。
【き……貴様ァァァ! 今の呪文は、盟約の呪文だなッ。オノレェ……こんなところでミュトラに認められし者が現れようとは……。貴様は絶対に殺さねばならん! ベホマ!】
ライデインで焼け焦げたシルバーデビルの傷が、みるみる塞がってゆく。
するとその直後、シルバーデビルはどこからともなく角笛を取り出し、それを吹き鳴らしたのである。
それと連動するかのように、後ろの扉が開き、黒い水晶球を持った神官の集団が現れた。
神官達は水晶球から黒い霧を発生させ、真の姿を曝け出してゆく。
現れたのは、トロル3体とサイクロプス2体にライオンヘッドが3体、そしてミニデーモンと地獄の騎士が数体であった。またよく見ると……バルログも2体いた。結構、強力な魔物達だ。
そこで、シルバーデビルはライオンヘッドに指示をし
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