Lv57 魔物の逆襲
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体、ライオンヘッド3体、そしてシルバーデビルが1体だけであった。他の魔物は、魔導騎士と宮廷魔導師達が倒したみたいである。
戦力はこっちが明らかに上……しかし、頭の痛い事に、シルバーデビルに操られるアズラムド国王という最大の悩みの種がある為、こっちがある意味、劣勢と言える状況であった。
【ケケケケッ、さて、私はお前達の始末をせねばな。我等の悲願を邪魔してくれた礼をたっぷりしてやるぞ。ウケケケッ】
シルバーデビルはアヴェル王子へとタクトを向けた。
【アズラムドよ、あの者にデインを使え】
【デイン】
国王の手から放たれた雷がアヴェル王子に直撃する。
「グァァァ」
アヴェル王子は苦悶の表情を浮かべた。
と、その時であった!
メラゾーマと思われる馬鹿でかい火球がトロルとサイクロプスに、イオラとベギラマがライオンヘッドに放たれたのである。
同時に4つの魔法が放たれたところを見ると、今のはヴァロムさんが魔生の法を使ってやったのだろう。
それとどうやら、トロルとサイクロプスは今の攻撃で絶命したようだ。
(残りはライオンヘッド3体とシルバーデビル1体……そしてアズラムド国王だが……さてどうするか)
と、ここで、シルバーデビルが激高した。
【貴様ぁ! オノレェ……おい、お前! あのジジイの魔法を封じるんだッ!】
指示を受けたライオンヘッドが魔法を唱えた。
【マホトーン】
ヴァロムさんの周りに黄色い霧が纏わり始める。が、しかし、ヴァロムさんが纏うオレンジ色のオーラがその霧を消し去ったのである。
「今の儂に、そんな魔法は利かぬわ!」
と、その直後、無詠唱のメラゾーマ2発がライオンヘッドに放たれたのである。
ライオンヘッド2体は直撃し、断末魔の悲鳴を上げる間もなく、絶命した。ライオンヘッドは残り1体となった。
だがそこで異変が起きる。
オレンジ色のオーラが消え、ヴァロムさんはその場で片膝を付いたのである。
俺は魔導の手を使い、ヴァロムさんの傍へと駆け寄った。
「大丈夫ですかッ、ヴァロムさん!」
「ああ……なんとかの」
そう答えるヴァロムさんの額からは、沢山の汗が流れ出ていた。
かなり無理をして、魔生の法を行使していたのだろう。
「フゥ……さすがにこの歳で、何回も魔生の法を行うのは厳しいの……寄る年波には勝てんか」
ヴァロムさんは杖にもたれるように立ち上がる。
と、ここで、シルバーデビルの大きな声が響き渡った。
【動くな! それ以上動けば、アズラムドを殺すぞ!】
シルバーデビルは国王の首筋にアサシンダガーを当てがった。
俺達はそれを見るや否や、全員動きを止めた。
【動くなよ。ウケケケケ】
嘲笑うシルバーデビルは、そこで角笛を吹いた。
奥の扉から、魔物達が現れる。
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