Lv56 真実の姿 ( i )
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ァァ!】という、断末魔のような声が聞こえてきた。
まぁそれは放っておくとして、オッサンはそこで鏡へと変化してゆく。
そして……金色に縁取られた丸く美しい鏡が、この場に姿を現したのであった。
教皇や神官は、鏡を見るなり、大きく目を見開いた。
【これは鏡……まさか、その鏡は!?】
俺はそこで、送り主に向かい、配達完了の報告をした。
【ご注文の品、確かに届けましたよ、ヴァロムさん!】
次の瞬間、ラーの鏡は周囲に眩い光を放つ。
「なんだこの強烈な光は!」
「これは一体……」
光は暫くすると消えてゆく。
そして……真実の姿が、この場に露になったのである。
【魔物がなぜここに!?】
【イ、イシュラナの神官達が魔物に変わったぞ! どういうことだ!?】
【神官達が魔物に!?】
【キャァァ、ま、魔物がなぜここに!?】
至る所から悲鳴にも似た絶叫が響き渡る。
この場は阿鼻叫喚の様相と化していた。
銀色の体毛を纏う猿のような魔物……シルバーデビル、緑色の小さな悪魔……ミニデーモン、3つ目の鳥人モンスター……サイレス、一つ目のお面をかぶった魔法使い……地獄の使い……そんな魔物達の姿が確認できる。
高位神官に化けているだけあって、それなりに知性のありそうな魔物が多いようだ。とはいえ、貴族の中にも魔物がいるようだが……。ちなみに、王家の者は全員人間であった。
俺はそこで、教皇へと視線を向けた。
(な!? アイツは!?)
すると、なんと驚くべきことに、アズライル教皇の正体は、以前見たレヴァンとかいう宮廷魔導師だったのである。
と、ここで、大きな声が響き渡った。
【皆の者! よく見るがよい! これが長年、我らのすぐそばで起きていた真実じゃ! ここにいるイシュラナの神官達は魔物だ! 今こそ武器を手に取り戦う時じゃぞ、皆の者!】
声を発したのはラサム……いや、ヴァロムさんであった。
続いて、ヴァリアス将軍が大きな声で指示をした。
【魔導騎士並びに宮廷魔導師は総員、直ちに戦闘態勢に入るのだ! 雷光騎士は王家や来賓の方々の護衛態勢を整えよ!】
【ハッ!】
それを聞き、魔導騎士達は武器を手に取り、戦闘態勢に入る。
審判の間は一気に戦場へと傾いていった。
と、そこで、ヴァリアス将軍は俺の手錠や足枷を外してくれたのである。
「大役、ご苦労であった。これよりは貴殿も戦いに加わってもらうぞ。ヴァロム様からも、そう指示されておるのでな」
「まぁなんとなく、そんな気はしてましたよ」
「コレを渡しておこう」
ヴァリアス将軍は俺に魔導の手を返してくれた。
「ありがとうございます。って、あれ……魔光の剣は?」
「それが、誰かが持ち出したのか、見当たらなくてね……すまない」
どうやら、魔
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