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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv54 老賢者との再会
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 すると兵士達は、紫色をした不気味な拘束具を持ってきたのである。
 そして、それらの拘束具を、俺の手足と胸に装着していったのだ。
 拘束具は胸当てや手錠のようなモノであったが、この拘束具が装着されたことにより、魔力の出口が塞がれるような感覚が現れた。
 恐らくだが、対魔法使い用の拘束具なのだろう。
(まさか……こんな拘束具があったとは……恐らく、ヴァロムさんも同じ物をつけられて拘束されているに違いない……)
 最後に猿轡をされたところで、ヴォルケン法院長はラサムという魔導騎士に告げた。
「ではラサム殿、そなたの主、ヴァリアス将軍の元に向かうとしようか。私も共に行き、事の経緯を説明しようと思う」
「ハッ、ヴォルケン様」――


   [U]


 拘束された俺は、その後、馬車に乗せられ、ヴォルケン法院長の屋敷を後にした。
 ガラガラと無機質な車輪の音が聞こえてくる。他に馬車は走っていないのか、聞こえるのはこの馬車の音だけであった。車窓は閉じられており、外の景色を窺い知ることはできない。
 俺は拘束具で身動きが取れない上に、魔法だけじゃなく、話す事まで封じられている。
 その為、今の俺にできる事と言えば、見る事と聴く事だけであった。
 ちなみにだが、馬車の中にいるのは、ヴォルケン法院長と、ラサムとかいうオッサン魔導騎士、そして俺の3名だけで、後は使用人と思われる御者が1人だ。
(……クッ……まさか、こんなハメになるとは……俺はどこに連れていかれるのだろう……ヴァリアス将軍の屋敷か……ン?)
 ふとそんな事を考えていると、馬車は停まった。
 外から声が聞こえてくる。
「これより先はイシュマリア城だが、城門を潜るには通行証がいる。王城の通行証を見せてもらえるだろうか?」
 ここで、ヴォルケン法院長が窓を開け、外の者を呼んだ。
「ここにある」
 程なくして、窓の向こうに若い騎士が現れた。
 装備品から察するに、恐らく、魔導騎士だろう。
「これが通行証だ。そして、私は法院長のヴォルケン・アンドレア・ヴァラールだ。通してもらたい。ヴァリアス将軍に用があるのでな」
 若い魔導騎士は、通行証と法院長を確認した後、恭しく敬礼し、中へと(いざな)った。
「失礼いたしました、ヴォルケン法院長。通行証に間違いはございません。どうぞ、中へとお進みください」
「うむ」――

 その後、馬車はすぐにイシュマリア城へと到着した。
 俺はそこで、ヴォルケン法院長とオッサン騎士と共に馬車を降りた。
 ちなみにだが、馬車を降りる際、俺は拘束具の上からローブを着せられ、フードを深く被らせられた。
 多分、異端者の扱いは普通の犯罪者とは違うのだろう。
 馬車を降りたところで、ヴォルケン法院長はラサムに視線を向け、城を指さした
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