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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv52 仲間との別れ
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から良いなと思っただけさ」
「へへへ、まぁそら、しゃあないわ。ワイの能力やもん。でも、ワイらドラキー族は、コータロー達みたいに力はないさかい、そこが逆に羨ましいけどな」
 俺達がそんな会話をしていると、シーマさんが話に入ってきた。
「でも本当、コータローさんの言うとおりね。ラティが羨ましいわ」
「なんや、ネェちゃんもかいな。まぁこればっかりは種族の違いっちゅうやつや。どうにもならへんで」
「確かにね……」
 と、そこで、シーマさんは俺に視線を向けた。
「コータローさん……さっきの遺言だけど……アレって、貴方はどう考えているの? 本当だと思う?」
「本当かどうかは、流石に、今の段階で断言はできませんよ」
「そ、そうよね」
「ですが……物事というのは、原因があって、必ず結果があります。これは、世の絶対的な法則と呼べるモノです。例を挙げるなら、俺達が今、こういう結果になっているのも、あの林でヴィゴールと戦ったという原因があって発生したものです。ですから、最終的に彼が洞窟であのような姿になってしまったのも、必ず原因があるのですよ。その原因とは、あの遺言の中にあるのかもしれませんし、そうじゃないのかもしれない。ですが、彼の遺言に記されている謎かけを解いて、あの杖が出てきた事は無視できない事実です。とはいえ、それだけでは断定できません。何しろ、1000年前の事ですからね。その原因を特定するのは並大抵な事ではありません。でも、可能性はあります。ですから、あの遺言で彼が訴えたかった事が間違いないと裏付けがとれた時に、あの内容が真実だったのかどうかが、わかるんだと思いますよ。長々と話しましたが、問題はどうやってその裏付けをとるのかって事です」
 話し終えると、皆が俺に視線を向けていた。
(な、なんだ一体……俺、なんか変なこと言ったか……)
 アヴェル王子のしんみりとした声が聞こえてくる。
「……原因があって……結果がある。そうか……俺は大事な事を忘れていた」
 と、ここで、ボルズに背負われるバルジさんが、俺に話しかけてきた。
「コータローさん……1つ聞きたい。俺にバスティアンの財宝話をしたのはゴランではなく、イシュラナ大神殿で治療していた冒険者だ。もしかして、その冒険者も……魔物なのか?」
「恐らく、その可能性は高いでしょう。これは俺の想像ですが、あの話は冒険者達を呼ぶ為の餌の1つだったのではないでしょうか」
 バルジさんの表情が曇る。
「……かもしれないな。バスティアンの隠し財宝伝説は、多くの冒険者が挑んだ伝説だ。そこを魔物達に付けこまれたのかもしれない……」
 と、ここで、ラッセルさんが訊いてくる。
「コータローさん……貴方はこの間、ゼーレ洞窟にいる魔物達を見て、知っていると言いました。正直に答えてください……貴方から見て、あれら
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