Lv50 隠された道標
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からないけどね」
俺はそこでアヴェル王子に進言した。
「アヴェル王子……とりあえず、今触った感じだと危険はなさそうです。それに、少し脆い感じでしたので、この色の違う壁の部分を剥がしてみましょう。何かが出てくるかもしれませんよ」
「そうですね……よし、皆、その辺の石や武器を使って、この壁を剥がしてみよう」
というわけで、俺達は壁の掘削作業に取り掛かったのである――
それから30分程で、俺達は作業を終えた。
壁は意外にも分厚かったが、思った通り脆かったので、30分程度で、あるモノを掘り当てることができたのだ。めでたしめでたしである。
で、掘り当てたあるモノだが……それはなんと、1枚の扉であった。無骨な木製の古い扉で、このイシュマリアに住む平民の家の玄関に取り付けられていそうな代物だ。
大きさは縦に2m、横に1mといった感じで、扉の左側には取っ手がついており、そこには鍵穴のようなモノが空いていた。まぁ大体そんな感じの扉である。
アヴェル王子が訊いてくる。
「……コータローさん……この扉は一体……」
「わかりませんが……とりあえず、開くか確認するしかないですね」
と、そこで、ミロン君がぼそりと言葉を発した。
「でも……こんな風に隠してあるという事は、罠のようなモノが仕掛けてあるかもしれませんよ」
「その可能性は否定できないね。まぁとりあえず、言い出しっぺの俺が確認してみる事にするよ」
「気を付けろよ、コータロー」と、ウォーレンさん。
「ええ」
俺はそこで扉の前へと行き、恐る恐る取っ手に手をかけた。が、異常はない。どうやら触れただけで発動する罠の類は無いようだ。
(罠はないか……なんとなく、その手の罠はないと踏んでいたから、それほどの驚きはないけどね。とはいえ、この扉の奥についてはわからないが……。それはともかく、取っ手は回すタイプのようだ……とりあえず、回してみるか。慎重に……)
だがしかし! 取っ手は右にも左にも回らないのであった。
ここから想像するに、鍵が掛かっているという事なのだろう。残念!
(はぁ……取っ手に鍵穴ついてるから、触れて発動する罠の類はないと思ったが、やはり、鍵はかかっていたか……どうすっかな……)
「コータローさん、開きませんか?」と、アヴェル王子。
「ええ、開きません。たぶん、鍵が掛かっているんだと思います」
「それでは、力業で開けてみますか?」
「いや、それはやめておきましょう。この奥がどうなっているのかわかりませんからね。とりあえず、他の方法をさが……ア!?」
と、そこで、俺の脳裏に、あるアイテムの事が過ぎったのである。
それは、リジャールさんから貰った、とあるアイテムの事であった。
(そういや、一度使うと壊れる魔法の鍵があったな。あれならこの局面を打開
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