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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv50 隠された道標
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弱点を見抜いてくれたお陰で、何とかね……」と、アヴェル王子。
「やるなぁ〜、コータロー。流石やわぁ〜」
「褒めても何も出んぞ」
「そんなんやないって、ワイの素直な気持ちや」
 と、ここで、ウォーレンさんがラティに話しかけた。
「ラティもご苦労さんだったな。それはそうと、この奥はどんな感じだった? 抜け道みたいなのはありそうだったか?」
 するとラティは目尻を下げ、少し元気なく口を開いたのであった。
「実は……それなんやけどな……この奥、魔物とかはおらへんのやけど、あのヴィゴールとかいう魔物が言ってた通り、行き止まりなんや……。ワイもどこかに出口ないかと思うて、隈なく調べたんやけど、何もないんやわ……。鼠が出入りするような穴すらないんや……」
「行き止まり……」
 その報告を聞き、俺以外の3人は肩を落とし溜息を吐いた。
 どんよりとした空気である。まぁこうなるのも無理ないだろう。だが、諦めるのはまだ早い。
 少し気になることもあるので、俺はそれを皆に告げることにした。
「まぁまぁまぁ、そう気を落とさないでください。それに、まだ脱出できないと決まったわけじゃないですよ」
「しかしですね……出口がなければ、我々はここから出られないという事になりますよ」
「そうだぞ、コータロー。今朝も言ったが、この洞窟は2か所しか出入り口がないんだ。そこに行けないなら、俺達は洞窟から出られないんだよ」
「そうですよ、コータローさん」
 ラティが訊いてくる。
「で、どうするつもりなん、コータロー。ワイが今言ったのは嘘やないで」
 俺はそこで右手の人差し指を立て、唾を付けた。
「皆、洞窟内の空気の流れに意識を向けてもらえますか?」
「空気の流れ?」
 3人と1匹は首を傾げた。
「この奥からわずかですが、空気が流れているんですよ。風とは言えないほどの流れですがね」
 アヴェル王子はハッとした表情になり、奥に視線を向けた。
「本当だ……かなり緩やかですが、確かに、空気の流れを感じる……」
 続いてウォーレンさんも。
「コータローの言う通りだ……という事は……」
「ご想像の通りですよ。この流れは奥から来ています。という事は、この流れの元が必ずあるはずです。なので、ここはとりあえず、奥に進んでみましょう。そこが外と通じているのならば、もしかすると、道が開けるかもしれませんからね」
 3人と1匹は顔を見合わせた。
「そうですね……コータローさんの言う通り、ここは前に進んでみましょう。ここでジッとしていても仕方がないですからね。魔物達も、このまま俺達を放っておくなんて保障はどこにもないですから……」
「そうしましょう、王子」
「では、一旦、皆の所に戻りましょうか。善は急げです」――


   [V]


 休憩場所に戻った俺
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