Lv50 隠された道標
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い」
「わかりました。では、そうさせてもらいます」
俺は3人に言った。
「では行きましょうか」
「ええ」――
[U]
俺はアヴェル王子達3人と共に、周囲を警戒しながら空洞の奥へと歩を進める。
洞窟内は壁に設けられた松明のお陰で、視界は良好であった。この松明は恐らく、魔物達が設置したモノだろう。
ユラユラと不規則に揺れる明かりが、周囲の鍾乳石を怪しく照らし出す。
それはあたかも、この洞窟そのものがモゾモゾと動いてるようであった。ハッキリ言って不気味である。
そんな光景を眺めながら、俺は謎の声の主・アシュレイアについて考えていた。
(……アシュレイアとやらが、どうやって俺達を見ていたのか知らないが、仮に全てを見通せていたのなら、俺がデインの魔法剣を使ったところも見られていた筈だ。という事は……多分、俺はロックオンされたとみて間違いないだろう。王族にしか使えないデインを俺が使ったのだから……)
デインが使えるのはバレたと見て良さそうだ。
まぁ致し方ないところである。
(とはいえ、あれで結果的に命拾いしたわけだから、今は良しとするしかないか……。それよりも……あの謎の声だ。なんとなくだが、あの時聞こえた声の響き具合を考えると、この付近から発せられた様な気がする……とりあえず、この辺を調べてみよう)
というわけで、俺はそこで立ち止まった。
ざっと見て、休憩していたところから30m程離れた所だ。
アヴェル王子が訊いてくる。
「どうしました、コータローさん。何か見つけましたか?」
「いや、あの声の響きを考えたら、この辺りから発せられたモノのような気がしたので……」
「そうか。なら、とりあえず、この辺りを調べてみるか?」と、ウォーレンさん。
「ええ。まずはこの辺を少し調べてみましょう。ですが、罠が仕掛けられているかもしれませんので、慎重にですよ……」
「それは勿論です。では、ウォーレン、我々も少し調べてみよう」
「ええ」――
俺はまず外壁を調べることにした。
視界に入ってくるのは、壁面に設けられた松明によって怪しく照らす出される鍾乳石の壁面であった。
周囲を見渡すと、どれも同じように、横に幾重にも波打つ鍾乳石の壁だが、少し気になる事があった。
なぜなら、握り拳大の黒く丸い物体が、松明のある付近の壁面上部に埋め込まれていたからである。
それは、壁面の天井付近にあるため、結構高い。高さにして7mから8mくらいの位置だろうか。
ユラユラと揺らめく松明の明かりの影響で、最初は鍾乳石の影か何かだと思ったが、確かに黒い球状の物体が埋め込まれているのだ。
(なんだありゃ……丸い黒石? ここからじゃよくわからんな。もう少し近づいて見てみるか)
と、そこで、俺を呼ぶ声が
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