Lv49 悪鬼の最期( i )
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「だって、普通思いつかないわよ。あの化け物の体内でイオラを発動させるなんて。本当によく見ているわ、コータローさんは」
なんか知らんが、エライ褒められようだ。しかし、悪い気はしない。
と、ここで、アヴェル王子が話に入ってきた。
「皆さんの言うとおりですよ」
すると俺達の話を聞いていたのか、他の皆もコチラへとやってきたのである。
多分、さっきの戦いについて色々と訊きたいのだろう。
まぁそれはさておき、アヴェル王子は俺の隣に腰を降ろし、ニコヤカに話を続けた。
「コータローさんがいなければ、俺達は全滅でした。しかし、よく奴の弱点を見抜きましたね」
「まったくだぜ。お前って、本当に物事をよく見てるな。あんな化け物を前にして、普通は出来ないぞ」と、ウォーレンさん。
続いてミロン君も。
「本当ですよ。まさか、あの魔物の弱点まで見抜くなんて思いもしませんでした。凄いですよ、コータローさん」
俺は金田一耕助の如く、後頭部をボリボリとかいた。
「そんな風に言われると、いやぁ〜なんか照れるなぁ〜。でもまぁそれに関しては、実はボルズのお蔭なんですよね」
するとボルズは自分を指さした。
「へ? 俺のお蔭?」
わけが分からんといった表情だ。
「ああ、お前のお蔭だよ。ボルズが逆上して、奴の左手首を攻撃してくれたおかげで、それに気づいたんだからな」
「そういや、そうだったっけか……で、なんでそれが弱点に繋がるんだ?」
「あの時、奴がお前の攻撃で顔を顰めたからだよ。奴の左手首は俺の攻撃によって、中身がむき出しの状態だったからな。今まで平然と俺達の攻撃を受け続けていたやつが、あそこを攻撃された時は痛がったから、そう考えたんだよ」
「あ、そうか!」
ボルズは気付いたようだ。って遅ッ。
ウォーレンさんが訊いてくる。
「俺とミロンに魔法を放ってほしいと言ったのは、それを確認する為なのか?」
「ええ、まぁそれもそうなのですが……実はあそこで魔法をお願いしたのは、別の理由があるんです」
「別の理由?」
「はい。あれは、攻撃魔法も効果があるのかどうかを調べる為だったんです。そしたら奴は、わざわざ右半身で魔法を受けましたからね。それで俺は確信を持てたというわけです」
ウォーレンさんは顎に手をやり、感心したように頷いた。
「なるほどな……そういうことか」
「凄いですね……あの戦いの最中に、そこまで考えていたなんて」と、ミロン君も。
「俺も必死だったんだよ」
「でも、運も味方しましたよね。あの魔物が、ベギラゴンとかいう魔法を連続して使ってこなかったので助かりました。あんな魔法を続けざまにやられたら、流石にやばかったですもん」
ミロン君の言葉に、アヴェル王子とボルズが同調する。
「確かに、アレは運が良かった。君の言うと
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